AZUKI 2023 の 歌詞。
秋のお祭りに絶賛参加中のAZUKIですが、
今年のAZUKIの歌詞を公開します。
ニューヨーク在住の三味線、琴、ボーカルプレイヤー
Sumie Kanekoさんの渾身の歌詞です。
AZUKI発足から15年を纏め上げ、
次のAZUKIをも奮い立たせる言葉に驚愕です。
是非、是非読んでみてください。
Lyric : Sumie Kaneko
◾️ざざざ、
押し垂るる 紅絹は
血潮のごとく 舞う
波打つ 胸懐にひたる汗
捺染のように浮かび
ざざざ、
一刻の波の長け 年輪と刻まれ
大木の共振 めぐりても絶えざなれば
「土佐の高知の 播磨屋橋で」
千の山にうごめく 八ツの命背負て
限界の先に猛る 狂笑
天の涙 地の揺れ 乾き竹の囃子手
乱れし踊り子よ 掛かれ
嗚呼
◾️解説:
「押し垂るる」
日本書紀より。日本最古の踊り子とも言える、アメノウズメのミコトが天岩戸の前で舞った際の記述に、これに似た言葉が使われています。
「紅絹は 血潮のごとく 舞う」
紅絹、とはアズキさんのイメージカラーである赤、それも鮮血のような「紅」が染めてある絹が、群をなして垂れている絵が浮かびました。
「波打つ 胸懐にひたる汗 捺染のように浮かび ざざざ、」
舞によって鼓動が激しくなり、胸元には汗が浸り、着物にはまるで捺染の染物の様な模様が浮かぶ。アズキさんの衣装には捺染という技術が使われているとのことから。
「一刻の波の長け 年輪と刻まれ」
一瞬の波長が合う瞬間は、何年も一緒に踊っているうちに団体の個性として刻まれていく。
「大木の共振 めぐりても絶えざなれば」
踊り踏み鳴らす足音で大地が揺れる様。大木とは、高知県の県木である魚梁瀬杉(やなせすぎ)をイメージしています。
その共振があれば天災や災害、疫病などで壊れることはあっても絶えはしない。巡っていく。
「土佐の高知の 播磨屋橋で」
よさこいの一節。
「千の山にうごめく 八ツの命背負て」
高知県の千本山にうごめいている、無数の命を背負って踊る。
「限界の先に猛る 狂笑」
その肉体は限界に達し、陶酔した踊り子たちは、狂い笑う。
「天の涙 地の揺れ 乾き竹の囃子手」
天の涙は雨。地の揺れは踊り子の揺れ。乾き竹はよさこいの鳴子。
それらが大気を震わせて共鳴している様子。
「乱れし踊り子よ 掛かれ 嗚呼」
さあ踊り子たちよ、いざ掛かれ。
Kaneko Sumie HP