タバコを吸う理由

 最近、大学は全面禁煙になり、コンビニにも灰皿が無くなっている。飲食店でも全席禁煙の店が増えてきた。タバコ自体の値段も毎年のように値上がりし、国をあげて喫煙者を撲滅しようとしているのではないかと思ってしまう。それに拍車をかけるように喫煙を悪とする風潮は年々広まっていく。健康面、マナー、匂い…。 吸わない人からすれば吸うメリットなんて一つもないように感じるだろう。

そんなご時世のなか、私はタバコを吸い始めた。最初は誰にも言わずに。人間関係が崩れるのではないかという今考えるととても馬鹿馬鹿しい理由で周りにタバコを吸っていることを隠していた。この考え方も世間の風潮によって生まれたものなのだろう。

タバコを吸い始めた理由を思い出そうとしたが、あやふやすぎて覚えていない。しかしきっと父と祖母の影響だろう。私の生活には常にタバコの煙があった。となれば私がタバコを吸い始めたのは必然的な事だ。世間一般のいう「タバコの匂い」は私にとっては懐かしさと安心をくれる大切な香りの思い出である。近い将来、父や祖母が亡くなったときも身近に二人のことを思い出せる物があるというのは恵まれた事なのかもしれない。

これからあと何年生きるかは分からないが、今後も世間は喫煙者を正論で殴る文化は続いていくだろう。それでもも私はタバコを吸い続ける。当然だがマナーを守って。実家に帰れなくなったいま、タバコを吸うことが唯一の帰省なのだから。

この文章を書ききるまでに二本吸った。高額納税者万歳🙌

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