インクブレンダー体験|銀座伊東屋 インクカケル「SAILOR インク工房」ワークショップ
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
銀座伊東屋さんで開催中の『インクカケル』ワークショップに参加してきました。
SAILOR インク工房
今回参加してきたのは、SAILORさんの『インク工房』。
本来は、希望の色を伝えてオリジナルのインクを調色してもらう形式なのですが、
今回は決まった3色から1色を選んで、教わりながら自分でインクを注ぎ、目的の色を作る珍しい形式でのワークショップでした。
※今回ワークショップの写真はありません。
他の方と一緒だったのと、進行を邪魔しそうだったで、撮影は控えました。
1. 体験でつかうもの
席に着くと配られたのは、
プラスチックのシェイカーと、つけぺんのhocoro、試し書き用のメモ帳。
それと作ったインクを持ち帰るための空のボトル。
「なんでシェイカー?」と疑問に感じた方もいらっしゃると思います。
実は、これが今回のワークショップのキモの1つ!
『インク工房』では、体験の見どころに「シェイカーを使ったインクのブレンド」があります。
ブレンダーさんがカクテルを作るように、シェイカーにベースインクを入れてシェイクするんですね。
普段は『振って作ってもらう』ものを、自分で『振って作ることができる』というわけです。
2. 作りたい色を選ぶ
道具の次は作る色選び。
『むらさき、みどり、こげちゃ』の3色から、好きな色を選びます。
自分が選んだのは、ご想像の通り『むらさき』。
4人1組でのワークショップでしたが、『むらさき』を選んだのは自分だけでした。
この回は『みどり』が人気でしたね。
多少、薄くしたり渋くしたりのアレンジができたので、
『やや明るい紫』で作ることに。
3. シェイカーにベースインクを入れる
希望の色ごとに、インクブレンダーの石丸さんが、必要なベースインクのボトルを配ってくれます。
「シェイカーに目盛りがあるので、まずはこの色を〇mL、こちらを〇mL入れたら声かけてください」と指示をもらい、シェイカーにインクを足していくことに。
自分の色は、
まず『うすめ液(透明インク)』を50mL。
続いてメジャーカップという、これまたカクテル作りなどで扱う道具を使って、シアンとマゼンタを10mLずつ。
4. シェイカーを振ってブレンド
インクを入れ終わったら、次はお待ちかねのシェイクの時間。
石丸さんからは、
と、シェイカーにまつわる豆知識をユーモアたっぷりに教えていただきながら数十秒シェイク。
少し黒っぽかった中身が、混ざり合ってキレイな色に変化していくのは楽しい瞬間でした。
中が見えるプラスチックシェイカーならではの魅せ方ですね。
5. 空のボトルにインクを入れて名付け
作ったインクを、空のボトルに入れて完成!
50mLと容量たっぷりです。
最後に「作ったインクにどうぞ名前を付けてください」との事で、名前を考えるのですが、…自分はここで結構迷ってしまって。
『藤』や『紫』を使ったインクの名前は、手持ちのものでもたくさんあるんですよね。
いろいろ考えた結果、『双面』という名前にしました。
・情熱の赤と冷静の青の相反する2色を混ぜた色。
・高貴でありながら、扱い次第で下品にも見える両極の色。
・先日お手伝いした紫式部の硯から。(2つの硯面がある&紫つながり)
と3つの意味を重ね合わせています。
色はこんな感じ。
文字や線は乾くと均一な紫ですが、面で塗ると少しゆらめいて見えます。
水筆で伸ばすと、やや赤みの紫の面に青のフチが見える、面白いインクでした。
出来たインクはインク名と番号で管理されて、リピート注文することもできます。
リピート注文は、作成時にもらうインクカードの送付が必要で、自分以外は注文できない仕組みですが、何度でも作ってもらえるのは嬉しいですね。
ということで、珍しい形式での『インク工房』ブレンダー体験でした!
来週は本来の『インク工房』を体験
翌週は、丸善 丸の内本店の4階で開催されているPENフェスで、通常の『インク工房』が開催されます。
予約が出来たので、こちらも楽しみ!
▼SAILOR公式サイトにある『インク工房』の紹介記事はこちら
おまけ
SAILORさんのつけペン専用インク『Dipton Ink』の第2弾が今月末に発売されるのですが、先んじてその試筆もできました。
第2弾はフラッシュが強く出るSheen(シーン)インク。
光にかざすと色が変化する、ラメ入りとはまた違った表情が美しい。
9月末が待ち遠しいですね。
▼第1弾のDipton記事はこちら