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『日本の色 -吉岡幸雄の仕事と蒐集-』展に行ったお話

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は今年の3月に展覧会に行った時のお話。

開催を知って、行くしかないと思った展覧会

吉岡幸雄さんという染色、日本の色彩文化で著名な方がいらっしゃいます。
京都で江戸時代後期から営まれている『染司よしおか』の五代目で、出版業界のご経歴を活かして、数多くの書籍を執筆・出版されてきました。
残念な事に、2019年にご逝去されてしまい、直接お話できなかった事が悔やまれるのですが、その吉岡さんの仕事や蒐集を垣間見れる展覧会が、京都の細見美術館であると知り、居てもたってもいられなくなりました。
(奇しくも、ご逝去されたのが2019年9月30日という事で、吉岡さんを偲ぶ意味も込めてまとめました)

滞在時間 約3時間の京都

行ったのは、東京の非常事態宣言が明けた3月の終わり。
念のため、行きも帰りもグリーン車で新幹線を取り、京都まで向かいました。
大学時代まで関西方面だったので、別に京都で観光したいところもないし、美術館に行って、その近くにある『染司よしおか』さんの店舗にお邪魔するだけの旅程

13時に京都駅に着き、帰りの便に乗ったのは16時半で、
滞在時間、約3時間。
ぶっちゃけ移動にかかった時間とほぼ同じでした。

美術館までの道のりは、少し雨に降られましたが、駅近くの素敵な和傘屋さんでいい折り畳み傘を買えたので、それはそれで良い思い出になりました。

目玉は『日本の色辞典』の色見本

今回の展覧会において、自分の中での目玉だったのが、
『日本の色辞典』という書籍で使われた色見本でした。

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自分が持っているのが2004年の第5刷。今どれくらいになってるんだろう?

吉岡さんの御本の中でとりわけ有名な本書。
掲載されている209色を(一部を除き)絹布を天然の染料で染め、あるいは紙に顔料で塗って、それを取り込んで掲載するという手の込んだ作りになっています。
その色見本が屏風に貼られ、展示されていました。
掲載スペースの関係で、前期・後期に分かれて半分ずつ展示されており、後期に行った自分は主に青系・茶系・白黒系のものが展示されていました。

本を片手に、にやにやしながら、その屏風の一色一色を眺めていた自分は、他の来場者の皆様からしたら異質だったろうなぁ。

他にも素敵な展示品の数々があったのですが、残念ながら写真NGで、言葉でその美しさを表しきれないので、以前ニコ動でライブ配信されていた動画を載せておきます。

https://live.nicovideo.jp/watch/lv330672775

書斎の再現

展示室とは別の御茶室のようなところで、吉岡さんの書斎を再現した展示もされていました。
こちらは撮影OKだったので、何枚か。

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たくさんの付箋が貼られた書籍、季節の飾り。
「空間を豊かに使う」という事を感じられた展示でした。

ミュージアムショップと染司よしおかさんでお土産を

展覧会の興奮にあてられたまま、細見美術館のミュージアムショップで、書籍を3冊と小物を数点、それから色見本帖を1冊。その後、『染司よしおか』さんの店舗へ赴いて、ストールやランチョンマット、マスクなどを買いました。

店舗には六代目を継がれた、吉岡更紗さんがいらっしゃって、少しお話できたのが良かったです。

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テンション上がって6万円くらい使った記憶がある…。

一部は、以前書いた「紫を集めてしまう」にも載せています。

色見本帖は玄関に飾りました

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色見本帖は屏風のような作りだったので、ばっと広げて玄関に飾っています。
出かける時に目に入ると楽しい気分になれるし、
来客がある時には、お客さんの目にばっと飛び込む「藤田という人間を表してくれるアイテム」として役立ってくれるし、
布の横には、どんな材料を使って染めたかが書かれていて勉強にもなると、一石三鳥くらいの効能を持ったアイテムになっています。

本当に行って良かった展覧会

このご時世、しかもまだワクチンもない3月という時期に、
東京から京都へというのは、ちょっとばかりハードル高かったですが、本当に行って良かった展覧会でした。
5月9日まで延長され、帰省がてら(実家が岡山なので)GW中に、もう一度寄りたかったのですが、結局非常事態宣言などで行けないまま終わってしまいました。
またいつか東京でもやってくれると嬉しいなぁと思いつつ、吉岡さんを偲んで、筆を置くことにします。

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