網目で惑わす色彩 -色の同化-
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日も色彩の錯覚をご紹介。
網目を活かした色の同化
人の目は面白いもので、「物体」の上に「網目」が重なると、
物体の色が、網目の色に近づいて見えます。
例えばみかんとか、オクラとか。
みかんは赤いネットに入れられていますし、
オクラは緑のネットに入れられていますよね。
赤いネットに入れられたみかんは、
よく熟れて美味しそうに見え、
緑のネットに入れられたオクラは、
より緑みを増して新鮮に見えます。
では、ここで実験！
同じみかんの画像に、赤い網目と緑の網目を被せてみました。
「赤い網目」の方は赤みが増し、
「緑の網目」の方は熟れてない感じがしますね。
食品に使われやすい赤と緑を、例に挙げましたが、
他の色でも似たように色の見え方を変えることができます。
紫の方はちょっと傷んでるように見えますし、
ターコイズの方は緑みが強調されています。
グレーにも影響を与える
この現象、無彩色にも影響を与えます。
グレーの上に、色の網目を置くと、グレー部分も網目の色っぽく見えるようになります。
こちらも実験画像を1つ。
以前、掲載した自分のイラストをモノクロにして、
肌の上にオレンジの網目を被せてみました。
左右の違いは、網目の有無だけですが、
顔や手に色が付いているように見えるかと思います。
不思議ですね。
同化は図形が小さい時に起こる
こうして色が変わったように見える同化現象は、網目が細かいほど起こりやすくなっています。
サイズが変わるだけでも、影響が大きいですね。
ということで、シンプルな手法ですが、
驚くほど色の見え方が変わる現象のご紹介でした。
こういう錯視を体験すると、ちょっとしたことで人の目って簡単に影響を受けるんだなというのがよく分かりますね。
これからみかんが出回る季節なので、赤いネットを手に入れたら、いろんなものを入れて、同化現象を楽しんでみてください。
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