趣深い日本の色彩 #7 紅葉色
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日はこれからの季節、各地で見頃を迎える紅葉の色について。
赤や黄色の紅葉色
色名としては、「もみじ色」と言って、赤く色づいた紅葉の葉を表す色ですが、広くイチョウやニレの黄色なども含めた「紅葉」全般の色を表す事もあります。
色付きの違いは、葉に含まれる色素の違いで、
アントシアニンが合成ものが赤、カロチノイドが残ったものが黄色、フロバフェンが多くなったものが褐色(茶色)になります。
個人的にイチョウの形や色が、色づく植物の中で一番好きです
ススキを表す枯草色
ススキのような、明るいくすんだ茶色を枯草色といいます。
風に吹かれて、波打つ一面のススキ野原などは、日本らしい詫び寂びのある風景だなと思います。
箱根のすすき草原、もう見頃でしょうか。
葉が散って、地面に落ちた朽葉色
色づいた葉が散って、地面に落ち、時間とともに朽ちて茶色になっていく色を「朽葉色」といいます。
時間や状態の経過で色の名前がどんどん変わっていくところが、一抹の寂しさとともに美しさを感じます。
紅葉だけでも、これだけの色名があるのが、細かな違いに気付いて楽しめる日本らしい表現だなぁと思います。
そろそろキレイな風景を見に、ちょっとお出かけしたいですね。
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