こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は絵の具のお話。
小学校の頃の美術の時間
小学校の美術の時間。
12色くらいの水彩絵の具を使って、絵を描く授業があったと思います。
あか、きいろ、あおと言うひらがなの名前に混じる、緑のあいつ…。
その名前に疑問符が浮かんだ方は多いのでは、と思います。
その名はビリジアン
「何やねん、ビリジアンって!」「あはは、ビリじゃん!」
と言われる事必至の緑の絵の具、ビリジアン。
聞きなれない割に、「ここにいるの当たり前ですけど?」という顔をして混ざっています。
語源はラテン語
ビジリアンは「viridis」という、緑を表すラテン語が語源です。
水酸化クロム顔料から生み出される色で、昔も今も緑の画材としてよく使われる色です。
1859年にフランス人のギネという方によって発見されました。
表記もビリジアン、ビリジャン、ビリディアンなど様々で、ちょっと面白いですね。
わずかに青みがかった緑
ビリジアンは緑というよりは、ターコイズグリーンのような少し青みがかった色をしています。
この色が絵の具セットの常連入りの発端は、ぺんてるさんの水彩絵の具セットからと言われています。
混色して作るのが難しい色として採用されたようです。
絵の具は減法混色なので、混ぜれば混ぜるほど黒に近づきます。
こういう青みがかった緑というのは、青の明度が低いせいで沈みがちになるため、作りにくいのも納得。
ぺんてるのTwitterでも、触れられていました
懐かしい気分になる色名
今は水彩絵の具も、ちょっと良いもの使うようになったり、
デジタル化でそもそも絵の具使う機会も減ったりしていますが、
この色名を聞くと、小さい頃の純粋に絵を楽しんでいた時の気分を思い出します。
あのプラスチックチューブのふにっとした感触とか。
久しぶりに絵の具使って描いてみようかなと思いました。
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