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似た者同士で揃えたら、配色はまとまる!
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日はすぐに使える配色技法をピックアップ。
何かを揃えると簡単に整う
色は面白いもので、あれだけ数があり扱いが難しく感じるのに、
ちょっと共通するポイントを持たせるだけで、
一気にまとまり整います。
分かりやすく食べ物で例えると、
「野菜」「肉」というジャンルを与えたり、
「赤い食べ物」「緑の食べ物」と色別にしたり、
とグループを作ってあげるイメージ。
そうした共通項を持たせた配色技法は、
すでに確立されていますので、見ていきましょう!
(ちなみに色彩検定を勉強していれば必ず出てきます)
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ドミナント・カラー配色
「赤同士」「黄同士」のような、1つの色相で統一する配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654869809195-gCbWYwyy3V.jpg)
これは、同じ色相を自由なトーンで組み合わせる配色。
色相を同一(~近いもの)でまとめて、明度差は少なめにして使います。
色相ごとの色彩心理も出せるので、気分によって使い分けもできます。
トーン・オン・トーン配色
「青と水色」など、1つの色相を濃淡で合わせる配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654871175689-o3ZRpLQfQX.jpg)
ドミナント・カラーに似た配色で、
こちら逆に明度差を大きく付けた2~3色での「濃淡配色」です。
同じ色の「濃い色と薄い色」を選ぶだけなので、簡単です。
振り切るとキレイな配色に。
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ドミナント・トーン配色
「ソフト」や「ディープ」など、トーンを統一した配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654870549447-GwQQJEDjK1.jpg)
こちらは、色相ではなくトーンを統一する配色。
同じトーンの中で、好きに色相を選んでいけます。
トーンの持つイメージをそのまま出せるので、
「やさしい」「強い」などの印象を簡単に作れます。
トーン・イン・トーン配色
トーンも色相も近い配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654870673392-cZXkfkak86.jpg)
一応、元々の定義は上記した通り「色相もトーンも近い配色」。
でも最近は広義に捉えて使うことが多く、
以下2つの理由から、この子が一番厄介に感じます…。
1. ドミナント・トーン配色との違いが明確じゃない!
2. トーン・オン・トーンと響きが似てて、間違いやすい!
「オンは色相」と覚えておくと間違いにくいですね。
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トーナルカラー配色
穏やかで落ち着いた配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654870402079-aBUk9LOHBQ.jpg)
ドミナント・トーン系の一種で、
中彩度・中明度のトーンでまとめた「穏やか、落ち着いた」イメージの配色。オータムカラーや、先日の「くすみ色」などで合わせると簡単に作れます。
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カマイユ配色 / フォ・カマイユ配色
淡い似た色同士のぼんやり配色
![](https://assets.st-note.com/img/1654870690649-e9LlNpS072.jpg)
カマイユ配色は、色相もトーンも、ものすごく近い配色。
遠くから見たら見分けがつかないくらい、似た色を使います。
あと濃い色はご法度!
淡くぼんやりとした感じが持ち味です。
![](https://assets.st-note.com/img/1654870708052-3ENzKfQoRO.jpg)
フォ・カマイユ配色も同じ考えですが、少し差を持たせた配色にします。
フォは「偽の」という意味で、「カマイユ"っぽい"配色」ということになります。
淡い色には変わりありませんが、見分けは付きやすいのが特徴。
共通点を見つけて、繋げる
共通の話題があれば、あまり知らない人でも会話が盛り上がるように、
共通の何かがあれば、色は団結してまとまってくれます。
大事なのは、その共通を形作る「キーワード」。
・明るく振舞いたい
・優しい感じになりたい
・ちょっと派手めに強い印象で
という、「どうしたいか・どうなりたいか」を言葉に起こすと、それに合う色を、色相やトーンが答えてくれます。
「明るく振舞いたい」なら、
(色相)赤やオレンジ・黄色 / (トーン)ブライトトーン
「優しい感じになりたい」なら、
(色相)緑やターコイズ、ピンク / (トーン)ライト・ソフトトーン
「ちょっと派手めに強い印象」なら、
(色相)赤や紫 / (トーン)ビビッド・ストロングトーン
と言った具合に。
色相かトーンか、あるいはその両方かを揃えてあげれば、
あとはその中にある色を選んでいくだけです。
それに白・黒・グレーを足せばもう完成。
「めちゃくちゃ簡単!」とまではいきませんが、
色を選ぶ抵抗が、少し減ったように感じてもらえたら嬉しいです。
色相のイメージや、トーンの事は、
以前まとめて書いているので、あわせて読んでもらえるとお役に立てるかと。
ちょっとずつ「色を選ぶ楽しみ」を感じていただけると幸せです。
それでは「色彩の沼」の向こうでお待ちしております。
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