
ピンクの語源
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
最近インクのお話ばっかりになってるので、色彩豆知識を1つ。
ピンクの語源
赤・青・黄など数ある色カテゴリーの中で、
和名(桃色)よりもよく使われる「ピンク」。
ピンクを「桃色」と呼んでまとめることって少ないですよね…。
ピンク以外だと「グレー」も「灰色」より使われますね。
さて、そんなピンクですが、
よく使われているのに語源を知っている方って、
そんなに多くないのでは?と思っています。
ナデシコとの関係
ということで、答えを書くと「ナデシコ」の英名Pinkが由来です。
(正確には、ナデシコ属ナデシコ科の総称なので、ナデシコ以外にもセキチクやカーネーションなども含まれます)
なぜナデシコなのかというと、その花弁の形状。
あのギザギザした花びらが、ピンキングされたように見えるところから来ています。

ピンキングとは特殊なハサミで、布や紙の端を山型に切ることを指します。なので、紙をギザギザに切れる刃がついたハサミを「ピンキングはさみ」と言いますね。
Pinkingされた花=Pink、そしてその花の色を指して、
ピンクは「和名の桃色」に相当する代名詞となったのです。
※諸説は他にもあるようです。
ちなみにピンクが色名として使われたのは16世紀頃と言われています。
また、ヨーロッパ圏でピンクに相当する「明るい赤」を指す言葉は「バラ色」が由来となっているところが多いですね。
例えばフランス語ではrose、イタリア語ではrosaと、どちらもバラを指す色名となっています。
こういうのを考えてると、
「明るい赤」と聞いて思い浮かべる花の色って、国によって様々だなと感じます。
あと「ピンクはナデシコ」という印象が薄いまま、ピンクという言葉が浸透してるのも面白いですよね。
以上、ピンクの豆知識でした。
この間、SAILOR四季織の「撫子」を紹介していて、
そういえばこういう話があったなというのを思い出して記事にしてみました。
いいなと思ったら応援しよう!
