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こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は感情と色の結びつきについて。
感情を表す色彩
人間には様々な感情があり、色彩心理において結びつく色彩があります。
感情を色で表すのは、文章の技法としてもよくありますよね。
ベースになるものを軸にしながら、個人的な見解も交えつつカラーチップもご紹介。
喜怒哀楽
感情を表す言葉として「喜怒哀楽」はよく出てきます。
個人的に「喜」と「楽」って何が違うんだろう?と思っていたのですが、
「喜」は喜ばしい、うれしい気持ち、
「楽」は満足して愉快な気持ち。
嬉しい≠楽しいというのは聞いて納得でした。
喜:喜ばしい、うれしい気持ち
![](https://assets.st-note.com/img/1645356000485-xwTZfV0ocA.jpg?width=1200)
「喜」に該当するカラーリングは、
めでたさを表す紅白(+千歳緑)に、同系のやわらかい色合い。
加えて、金・銀などの少し豪華な色彩かなという感じがします。
怒:怒り、憤り
![](https://assets.st-note.com/img/1645357147162-LsFeJsDdt0.png?width=1200)
「怒」に関しては、まずはエネルギッシュな赤系の色彩。
あとは「静かな怒り」の青系、怨恨に近い紫系。
ネガティブな感情なので、総じて低明度の色彩群な感じです。
哀:悲しみ、哀しみ
![](https://assets.st-note.com/img/1645357416505-H8RUnTwaqw.png?width=1200)
「哀」は悲しさを表しますが、「悲」ではなく「哀」を使うのは、人をなくした時のような強く深い悲しみを意味するからだそう。
そうなると、寒色系の沈んだ色彩を中心とした、中明度・低彩度のグレイッシュトーンを中心に、喪を表すような白や黒も入ってくるのかなと感じています。
楽:満足して愉快な気持ち
![](https://assets.st-note.com/img/1645357951479-5tfDOQPRsb.png?width=1200)
「楽」は、ワクワクした楽しい気分を表すので、
知的好奇心を刺激する黄色を中心とした、
高~中明度・高彩度なポップカラー、ビタミンカラーなイメージ。
カラーチップに青は入れていませんが、配色次第では入ってても違和感ないですね。
もうちょっと細分化して
喜怒哀楽は「いろんな感情をひっくるめた」と言う意味もあるので、
この四文字以外にも考えてみたいと思います。
個別にやると大量にあるので、
ネガティブなものとポジティブなものを4つくらいピックアップして。
ネガティブな感情
![](https://assets.st-note.com/img/1645359435158-rD9tUARnrN.png?width=1200)
「苦」「怖」「嫌」「暇」の4つにしてみました。
「苦」は苦しい、苦いから閉塞間のあるダークグレー、そして苦みのある食べ物の焦げ茶(コーヒー、チョコ、カラメル)。
「怖」は恐怖から、闇を思わせる黒、怨嗟の紫。
あとは個人的に古めかしいものに秘められた、くすんだセピアもかなぁと。
日本的な怖さに近いですね。
「嫌」は、やや濃いめのグレー(鈍色)。
あとはちょっと冷淡な印象のくすんだ青。
「暇」は、ライトなネガティブ感情として取り上げてみました。
くすんだ感じ、空虚さを持つ「スモーキーな色合い」を感じます。
ミストグリーンやフォグブルーのような「霧」に関した色が結びつきます。
ポジティブな感情
![](https://assets.st-note.com/img/1645359741894-2jwnseK3sL.png?width=1200)
ポジティブなものは「愛」「幸」「穏」「癒」をチョイス。
「愛」はそのまま愛情を表すピンク系の色合い。
明るいと「恋」、濃いと「愛」な印象がありますが、皆さんはどうでしょうか?
「幸」は幸福。
「楽」に近い色彩ですが、ポップさ・楽しさよりは、ソフトトーンの優しい感じがします。黄色は不思議と幸せな感じがします。
「穏」はゆるやかで優しい、青系の色彩。
「暇」に近い感じですが、刺激が少ないのをプラスと取るか、マイナスと取るかで表現が違うだけで、紙一重な感情なのかなという想いもあります。
プラスな分、彩度が上がったイメージです。
「癒」は、落ち着きや安心をイメージさせる緑。
植物の葉のような明るく優しい緑と、樹木や地面をイメージさせる茶色。
意外と色彩化できる
こうしてみると、感情を色彩化するって難しくなくできる感じがしました。
あと語彙力が増せば増すほど、表現できる色の情報を深くできるような気もしましたね。
感情に対する表現方法が豊かなほど、色相・明度・彩度をどんどん特定していけるというか。解像度が上がるイメージですね。
あと、色相もあらかた影響ありますが、トーンの方が少し強い感じも。
ネガティブなものは低明度や低彩度、ポジティブは高明度・高彩度であれば、色相はあらかた許容される感じがしました。
思いつきで書いてみた記事ですが、なかなか発見があって楽しい時間になって面白かったです。
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![藤田さんちの色彩事情 - Kei's Factory](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59764112/profile_6abef1bd8455f5b3264723affa55258d.png?width=600&crop=1:1,smart)