実は身近な「色温度」
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は「色温度」という概念のお話。
色温度とは?
定義を言うと「ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度」の事を指します。
簡単にまとめると「その光源は、どんな色?」というのを数値で表したものです。
単位はK(ケルビン)。
人の名前っぽいですが、それもそのはず、名前の由来は「イギリスの物理学者であるケルビン卿ウィリアム・トムソン氏」からとの事。
一般的に使用する範囲は、おおよそ2000~8000Kです。
色温度が低いと、照明は暗みのオレンジ。
色温度が上がるにつれて、黄みの白→白→青みの白と移り変わります。
色温度と言いながら、光源の温度(温かさ)は関係ありません。
「温度とは何か?」と哲学的に考えてしまいそうな表現です。
実は身近な存在
「色温度」の概念を知らなくても、生活にはひっそり活用されています。
まずは照明。
電球や蛍光灯を買う時に「電球色」「白色」「昼光色」など書かれていますよね。
あれに対応しています。
電球色(オレンジ色)なら2800Kくらい、
昼白色(日中の太陽光)なら5000Kくらい、
昼光色の青白い色なら6500Kくらいを示します。
「光源の色」なので、分かりやすいですね。
あとはカメラ。
撮影する方なら聞きなじみのある「ホワイトバランス」が該当します。
被写体を照らす光源の色温度とホワイトバランスを合わせることで、正しい基準で撮影できます。
設定をいじれるなら、「ホワイトバランス(WB)」を選ぶと数値に「K」が付いてるのが確認できると思います。
あえて基準からズラすことで、
色温度を落として赤っぽい写真に、
色温度を上げて青っぽい写真に調整することもできます。
発色の仕方は、火に似ていて、
「赤い火→青い火(高温)になる」のをイメージしてもらえると近いかなと思います。
そうやって覚えたら、理解しやすいかもですね。
色彩を学ぶ上で必ず出てくる単語・単位ですが、
日常生活ではなかなか使わない「色温度・ケルビン」のお話でした。