見出し画像

「女性活躍推進」の取り組みは逆差別?

先日、地方銀行の山口FGが「YMFGウーマンズデイ」というイベントを開催したようです。

このイベントの目的は、女性銀行員のキャリア形成を支援し、役員に対して忌憚のない意見を交換するといったものです。

本記事では、このような取り組みが「従業員に公平な環境を提供しているのか?」という問題提起をしたいと思います。

女性活躍推進の背景

女性活躍推進の必要性は、多くの研究で示されています。

女性の能力を活用し、多様な視点を職場に取り入れることで、企業のパフォーマンスが向上するとされています。

山口FGは女性管理職の比率を2030年までに15%に引き上げる目標を掲げているようです。

山口FGの女性管理職の割合が現在6%に留まっていますが、最終的には30%を目指すとニュースでは伝えています。

この目標は、女性が多様なキャリアを持てるようにする計画で、非常に野心的だと思います。


差別と感じる理由

一方で、男性従業員が同様の支援を受けていない場合、性別に基づく不平等が生じる可能性があるのではないでしょうか。

もしかしたら、男性従業員のキャリアアップの機会損失につながっているかもしれません。

このような女性優遇策について、男性はどのように感じるでしょうか。

男性には同様のサポートがなく、キャリアアップの機会が失われている場合、企業は「女性活躍推進」という名目で、性別に基づいた優遇措置を設けていることになります。

男性差別の問題は見過ごされがちですが、「職場における平等」とは、「全員が平等にチャンスを得られる環境」という意味であるべきです。

もし、性別によって昇進や研修の機会が左右されるならば、男性も女性も同じように「差別されている」と感じるでしょう。

特定の性別だけに、企業からのサポートが提供されているのだとしたら、一方の性別の従業員のフラストレーションは溜まっていきます。

結果的に、職場内での緊張が高まり、雰囲気は悪化します。

性別を理由に特定のグループを優遇するのは、真の意味での多様性や包摂性と言えないのではないでしょうか。


性別による無意識の固定観念

さらに、このイベントが示す別の問題点を指摘しておきます。

それは、性別に基づく役割の固定観念を無意識のうちに強化していることです。

女性が結婚や出産、子育てを経てもキャリアが継続できるように支援するのは確かに重要です。

ただ、同様に男性も家庭生活と仕事の両立を目指すべきであり、その支援を企業は積極的に行うべきではないでしょうか。

このようなイベントが女性のみに焦点を当ててしまうことで、家庭と仕事の両立は女性の問題であるかのような誤解を招くことになっていると思います。

実際のところは分かりませんが、このようなイベントを企画したのは古い固定観念を持った「昭和生まれのおじさん」ではないでしょうか。


平等な職場環境とは

多様性と包摂性を目指すためには、すべての性別が平等にチャンスを得られるような職場環境の整備が不可欠でしょう。

例えば、男性も女性も家庭と仕事のバランスを取りやすいように、育児休暇の制度を整え、柔軟な勤務体制を導入する等が考えられます。

また、性別を問わず、すべての従業員が自身のキャリアパスを形成できるよう、継続的な教育や研修の機会提供も重要です。

女性活躍推進という目標は、社会全体の利益とバランスを考えた上で、慎重に進めるべき課題だと思います。

それには、性別に基づく不平等を解消し、従業員が公平に扱われるのが大前提です。

山口FGのような取り組みは、その先駆けとなる可能性を秘めていますが、ニュースを見る限りでは、ただのアピールにしか見えませんでした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
よろしければフォロー頂けると、大変嬉しいです。
また、コメントもお待ちしております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?