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資格は飾り?銀行員の出世ゲームと資格地獄

銀行では、資格はただの「飾り」かもしれません。

本来、資格は専門性を示すためのツールの一つですが、銀行の場合は少し違います。

銀行員としてステップアップするには、各種の資格試験に挑戦し、合格することが求められます。

いわゆる「資格地獄」です。

しかし、資格を取ったからといって昇進・昇格が約束される訳ではありません。

ただ、土俵に上がる権利を得たに過ぎません。

また、多くの銀行員はそれを分かった上で資格取得に取り組んでいます。

本記事は銀行員の意味のない資格取得について考えてみます。

資格取得と銀行員のキャリア

銀行業界では、資格はキャリアアップのためのパスポートに過ぎません。

実際には資格を取得すること自体が目的化してしまっています。

銀行員は資格取得によって、それが直接的に昇進や昇格につながるわけではありません。

資格はただの「整理券」で、出世の順番を待つための切符に過ぎないと思います。


資格の重要性

本来、資格の役割はその専門性を示すツールの一つです。

例えば、ファイナンシャル・プランナーは、顧客への高度な金融アドバイスを提供するためのもので、銀行業務の質を大きく向上させます。

しかし、実際に実務で活用している銀行員は希少な存在です。

実は多くの銀行員はファイナンシャル・プランナーなどの、メジャーな資格を取得しています。

元銀行員の私も約20年前に取得しました。

ただし、仕事に活かすために取得している訳ではなく、自らの昇進・昇格のために取得しているケースが大半です。

本気で、顧客に金融アドバイスをしたい銀行員は、ほとんどいないでしょう。

なぜなら、そのような業務に就いたとしても報酬や権限が変化する訳ではないからです。

また、資格取得後に知識をアップデートすることもないため、資格を持っていても全く役に立たない可能性が高いのが現状です。


資格取得が求められる背景

金融業界では、常に最新の法規制や金融商品の知識が要求されます。

そのため、資格はこれらの知識を有していることを証明する手段になります。

また、資格を通じて専門知識を更新し続けるのは、変化する市場環境に柔軟に対応するためにも不可欠です。

しかし、残念ながら銀行員は知識を更新する必要はありません。

一度、取得した資格は人事情報として登録され、業務に役立たせるためではなく、昇進・昇格の基準として使用されるに過ぎないからです。


資格試験の難易度とその影響

銀行が求める資格は、一般的には高い難易度のものが多いです。

また、銀行が求める資格の試験は、専門的な知識や理論を掘り下げるものが多く、実際の業務に役立つ知識というよりも、理論的な問題が中心です。

そのため、本当に実践で役に立たない資格がほとんどです。

ただ、このような状況は、銀行員にとって大きなプレッシャーです。

多くの時間と労力を、仕事に活かしにくい資格試験の準備に費やさなければなりません。

そのためプライベートの時間などを犠牲にすることも少なくありません。

しかし、一度資格を取得さえすれば、その後のキャリアにおいてはそれがパスポートとなり、昇進や昇格の際の評価材料として人事で活用されます。

そのため、仕事で役に立つかどうかは関係なく、自分の将来(出世)のために、とにかく資格取得を目指す傾向が強いのが銀行員です。


資格取得後の現実

資格を取得しても、その知識を日常業務に活かす機会は極めて少ないというのが現実です。

銀行員にとっての資格取得はあくまで昇進・昇格のためのステップであり、実際の業務改善や顧客へのサービス向上には繋がっていません。

さらに、銀行員の中には、資格取得が目的化してしまっている人もいます。

これは、資格が銀行内での地位向上のための手段と見なされているためで、実務に役立つ知識を身につけるよりも、資格取得に重きを置く傾向が、どんどん大きくなっていると感じます。


銀行業界における資格の未来は?

銀行における有資格者の価値については、今後も議論が続くことでしょう。

資格が単なる昇進・昇格のための手段として使用される限り、本来の目的である専門性の向上や業務効率の改善は達成されにくいと考えます。

今後、資格取得の意義を再考し、実務に直結するスキルの向上に焦点を当てるべき時が来ているのではないでしょうか。

資格はあくまでスキルアップの一環であり、その取得がゴールではなく、スタート地点であることを忘れないようにしてもらいたいです。

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Kei | MBA| 元銀行員
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