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銀行員になるために大学や学部は重要か?

銀行員になるためには、どの学部を卒業すべきか、特定の大学に通う必要があるのかといった疑問に、元銀行員が答えます。

ちなみに私は理系出身です。

実際、銀行業務は理系も文系も、それぞれの強みを活かせます

数値を扱う理系のスキルと広い視野を持つ文系のアプローチ、それぞれの特性が銀行業務にどう影響するかをお伝えします。


銀行員になるための学部選び

理系か文系か?

銀行員になるためには、学部選びがキャリアに大きく影響するという認識があります。

ただ、実際は専門職でない限り、どの学部出身でも銀行員になる道は開かれています

たしかに、日本では文系学部からの銀行員は多いです。しかし、理系の知識が求められる場面も増えていると思います。

例えば、リスク管理やデータ分析など、数学やITスキルを活かせる仕事は銀行内でも重要視されています。

もちろん経済学部や商学部といった従来の選択肢も銀行員になるには重要かもしれません。

しかし、国際関係学部や情報科学部といった、新しいスキルを要求される学部からの就職する人が増えているのも事実です。

どの学部を選んでも、銀行で求められる基本的なビジネススキルや人間関係の構築能力を養うことができれば、銀行員として成功する道は開けます

私の経験上、銀行業務は多岐にわたるため、どの学部からでも入行後の研修を経て必要な知識やスキルを身につけられるので、学部の重要性は高くありません


有利な大学はあるか?

銀行に就職する人は、一流大学からの卒業生が多いのは事実です。

ただ、この風潮は銀行における学閥やネットワークの影響が大きいからでしょう。

たとえば、東大や早慶上智などの卒業生は、OB・OGの強力なネットワークを背景に、就職活動を有利に進めることができるでしょう。

よって、銀行員を目指す学生にとっては大学名が一定の影響を与えてしまうのは否定できません。

ただ、それよりも重要なのは個人の能力と努力ではないでしょうか。

どの学部出身であっても、銀行でのキャリアを築くのは十分可能です。

私が知る限り、出身大学よりも実力が評価される世界だと思います。


銀行員のキャリア形成への影響

学歴がキャリアに及ぼす影響

銀行では高学歴の方が採用されやすいという傾向にあるものの、銀行内での出世や成功は、結局は入行後の成果によって左右されます。

たしかに高学歴の人材は、入行当初は主要な部署や店舗に配属されるかもしれません。

しかし、そこでの努力を怠れば成功への道は閉ざされます。

学歴よりもノルマ達成への執着心や業績へのアピール力、新たな金融知識の習得によってマウントを取る、なども重視され多様な背景を持つ人材が活躍できる場となっています。

例えば、低学歴から銀行員として成功した人も少なくなく、彼らは独自の視点や努力によって評価を得ています。

逆に学歴に依存するだけの人は、銀行では成功しにくいかもしれません。

かといって、学歴で差別されないよう張り切りすぎるのも禁物です。

銀行は減点主義なので、大きな成功よりも失敗をしないことが一番です。

失敗をしないよう気をつけていれば、学歴はあまり関係ありません。


将来の銀行と求められるスキル

デジタル化や国際化の進展により、銀行業務がどんどん進化していく中で、銀行員として求められるスキルも変わってきています。

ITスキルやデータ分析能力はもちろん、国際的なコミュニケーション能力や多文化理解も重要な要素になっています。

たとえば、外国のクライアントと交渉する際、言語能力だけでなく文化的背景を理解していることも求められてくるでしょう。

このようなスキルは、特定の学部で学ぶのではなく、多様な背景から学ぶものであり、実際の業務に役立てる能力が必要です。


銀行員を目指す上でのアドバイス

銀行員に向いている人の特性と能力

銀行員には、分析的思考や精密な計算が求められると思う人が多いですが、実務としてそれらの能力は二次的です。

それらの能力は銀行のシステムによって構築されており、人の能力に依存していません。

それ以上に、銀行員にとって顧客との関係構築や信頼性の確保が重要です。

一般的な金融知識などを持っているよりも、むしろ誠実さのアピール力やコミュニケーション能力が高い人の方が銀行では成功しやすいと考えます。

実際、多くの成功している銀行員は人々との関係を築くことに長けており、顧客の信頼を得ることで出世を果たしています。

銀行員に求められる資格

銀行では、特定の資格が求められることがありますが、資格を取得すること以上に実務での経験が重要です。

金融分野の資格、例えば証券アナリストやファイナンシャル・プランナーなどは、専門的な知識を提供し、キャリアの選択肢を広げられます。

しかし、資格を持っているからといって、必ずしも銀行での成功が約束されるわけではありません

実際には、前述したように顧客との関係構築など、実務で磨かれるスキルが非常に重要です。


まとめ

銀行員になるためには、学部の選択は一つの要因ですが、それだけが全てではありません。

理系学部出身者も文系学部出身者も、銀行内で重要な役割を果たせます。

理系出身者は、数理的分析やデータ処理のスキルを生かしてリスク管理や金融工学に貢献し、文系出身者は広い視野とコミュニケーション能力を活かして顧客関係や戦略立案に関与します。

どちらの分野も銀行業務には不可欠であり、学部選びよりも実際に培ったスキルや能力がキャリアを左右します。

したがって、銀行員を目指す場合、多様な経験を積むことと、専門性を高めることが重要です。

私自身、理系出身ということもあり、人とは違うアプローチによって銀行の中でも特異な存在になれたことが大きく影響したと感じています。

あなたが銀行員を目指すのであれば、あまり学部などにこだわらず、独自性を活かす方が良いと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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Kei | MBA| 元銀行員
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