第76回日本選手権競輪三日目レポートガールズケイリンコレクション2022いわき平ステージ優勝は柳原真緒!そして4日目はゴールデンレーサー賞!
暑いです。いわき平競輪場は熱いです。気温もファンの熱気も絶好調な第76回日本選手権競輪ですよ!
三日目も負け戦から勝ち上がり戦、ガールズケイリンコレクションまですべて熱いレースが展開していました。
負け戦も熱い理由は、一般戦(1)に回った選手は1、2、3着に入らない限り最終日まで走れず帰郷することになります。
なので、負け戦であっても激熱な生き残り戦になっているのです。
最終日まで生き残れた選手は、ある意味競輪界のトップ99に入っていることになります。
その激戦を勝ち抜いた9選手で決勝を争うのですから、最高峰のGIと言われるわけです。
出場するにもほぼ2021年2月から2022年1月までの獲得賞金上位者ですから、S級トップ162に入らないと出場はできないので、出場するにも大変なレースなわけですね。
更に二次予選3着に入っても全員が準決勝に進出できません。7レース中4レースの3着者が準決勝に進出できます。3名が脱落ということになります。三日目に5レース行われた二次予選ですが、四日目に行われる二次予選の結果をみて準決勝進出が確定となります。
三日目の二次予選3着者は気が気ではないでしょう。
サバイバル戦もいろいろ想像しながら楽しんでください!
ガールズケイリンコレクション2022 いわき平ステージを優勝したのは柳原真緒!
尾方真生の先行を児玉碧衣が捲って、その外を捲り追い込んだ柳原真緒が優勝を決めました。あっさり書くとこうなりますが、児玉が尾方を早めに叩きに行ったのがポイントだったような気がします。早めにいったから最終ホームで石井寛子が児玉と並走になって引いた感じがあるし、児玉が早めに先頭に出たから最後まで持たなかった。のかなと感じました。とはいえ、柳原が強かったのは間違いなし。四日市のトライアル3着で今回の出場権を獲得できず、涙を流していたのを見ていて、その悔しがっていた姿が忘れられません。そこから一転出場できることになり、チャンスをものにした柳原は一気にブレイクしていくのか期待したいです。おめでとうございました!
三日目の二次予選を振り返ると
7レース
松井宏祐の怒涛の先行を、山田庸平、小川真太郎が積極的に動いて位置を取りに行きながら踏み込んだところを脚を溜めていた山口拳矢が捲りました。山口のゴール前の伸びは良かったですよね。小川も初日同様動きが良いと思います。
8レース
眞杉匠が強かった。のか、番手飛びつきの久米康平が飛びつき不発だったから大きく車間が空いて久米番手の原田研太朗2着、その後ろにいた三谷竜生が3着でしたが、レースを振り返ってみると、久米が眞杉のラインを入れる想定で若干緩めたから離れたようにも見えますね。この辺りは競輪の展開予想が難しいところですね。眞杉の後ろの宿口陽一が離れるとはなかなか考えづらいですから。
9レース
とにかく捲る太田竜馬のパワーが凄かったのと、荒井崇博が強い!松岡辰泰から離れてしまったのはありますが、最終3コーナー8番手から捲り追い込んで2着!これは絶好調なのではないかと感じます。準決勝で狙ってみたいですね。3着には入っていませんが、太田番手の小倉竜二が太田から離れてしまい最終2センターから内に切り込んでいってどかしながら、成田和也と当たった時の攻防戦が見事でした。車券には絡んでいませんが燃えるものがあります。
10レース
高橋晋也の先行を強引に叩き返して主導権を取った郡司浩平を北津留翼が良いスピードで捲っていって捲り切って勝ったかと思ったら、落車に巻き込まれて車体故障。北津留番手の園田匠が外を伸びて1着、2着郡司、大外の吉澤純平が3着でした。
本当に北津留が残念でした。とは別に北津留の凄さが垣間見えたレースでもありました。4コーナー過ぎに落車に巻き込まれて後輪がロックしたまま、バランスを取りながらゴール前まで滑って?いき、止まって落車したわけですが、その距離50mぐらいと思います。普通その前で落車していると思うのですが、止まるまでバランスを保ち続けるのは流石。
と、6着、7着争いです。6着北津留、7着小原太樹なんですが、北津留はゴールまで落車し自転車を外して、担いでゴール、小原は落車し乗ってゴールしましたが、この争いが!乗ってくる小原が視界に入っている北津留の焦りと小原が先着しようと踏む姿に思わず頑張れ!と声援を送ってしまいました。これも競輪ですね。
11レース
皿屋豊の先行から柴崎淳が番手捲り、その後ろにはまった嘉永泰斗が1着、2着追い込んできた古性優作、3着は古性番手の東口善朋でした。
印象的には古性の調子が気になるところですね。勝ち上がっているけれど絶好調では無さそうという印象です。嘉永が良さそうに見えますね。レースが見えているし冷静に判断している感じがあります。準決勝を突破できるか期待したいです。
《ダッグアウトから》
■7レース
●1着の山口拳矢
「自分のタイミングと松井さんのタイミングがずれて、あれって思ったところで行かれてしまいました。前を見ていたら行かれたので、そこから冷静に行きました。自転車の感じはマッチしているし、よかったです」
●2着の守澤太志
「松井(宏佑)君が強い気持ちで仕掛けてくれたので、信頼してついていました。後ろに小川君もいたし、そこを考えながら走ったせいでちょっと松井君を残せなかったですね。山田君を持っていけば山口君も止められたと思うし、今考えると反省ですね」
●3着の小川真太郎
「ちょっと自分の脚を過信して2コーナーで捲りにいったんですけど、スタートと打鐘で脚にきていたことをそこで気づいてきつかったんで、戻りました。最後、坂口(晃輔)さんに踏み勝てて、ちょっと回復して踏めたのでよかったです。勝ち上がれるか待ちですけど、乗れたらラッキーくらいで、力は出し切れたと思います」
■8レース
●1着の眞杉匠
「普通に行ってくれたらよかったけど、やっぱりフタされちゃいましたね。あとは離れないようについていって叩ければと思っていて、その通りに行けたんでよかったです。また決勝に乗れるように頑張ります!」
●2着の原田研太朗
「眞杉を警戒しながらという作戦通りでした。(久米)康平のかかりもよかったので、3番手けっこう空いていたのかなと思って、入るかなと思ったら1人で来たので、それを入れる感じでいきました。もう少し余裕があれば久米を残せたのかなと思います」
●3着の三谷竜生
「スタート牽制は予想外でしたね。久米(康平)君が眞杉君にフタしているのが見えたので、後ろから思い切り来ないだろうなと思っていました。眞杉が行って、宿あ(陽一)口さんが離れているのも落ち着いて見れていたけど、宿口さんとかぶってなかなか行けなかったですね。自分の調子自体は悪くないです」
■9レース
●1着の太田竜馬
「切って切って行きたかったけど、仕掛けられてきつかったですね。やばいと思いました。ムリヤリに行ったんでかなりきつかったです」
●2着の荒井崇博
「入れてあげようと思って久徳(山田)のとこおりたら、結局、全てすくわれてしまいましたね。もう脚をためるしかなかったです。タツ(松岡辰泰)が頑張ってくれたのに連結離れてしまったので、絶対に3着まで入ろうと思ったので、展開は覚えていないです」
●3着の山田久徳
「2コーナーから捲りにいこうと思ったけど、(渡邉)一成さんが番手にはまったんで、そこは見てしまいましたね。3コーナーでコースを見た時に成田(和也)さんが内にいくのが見えたので、外に行きました。3着に入れたのは大きいですね」
■10レース
●1着の園田匠
「もう3コーナーでは(北津留)翼とワンツー決まったと思ったんですけど、アクシデントさえなければワンツーが決まってましたね。翼がいなくなったのは本当に残念です。初日に清水(裕友)君の後ろでみっともないレースをしてしまったので、それから色々といじった分、今日は車が出ました。荒井さんも頑張っていたし、負けられないなって思いました」
●2着の郡司浩平
「3番手とれたかもしれないけど、それよりは落ち着くよりはと思って、自分でバックから仕掛けていきました。思ったよりも出切るのが遅かったですね。自分の手応え自体は少し足らないです。アクシデントがあったんで少し複雑ですが、勝ち上がれたからにはあと2戦気持ち入れて走りたいと思います」
●3着の吉澤純平
「郡司君の仕掛けが早くて内につまってしまって、その上を北津留君が行っちゃったんで、ちょっとやばかったです。最後まであきらめずには踏んだんですけど、(神山)拓弥には迷惑をかけてしまいました」
■11レース
●1着の嘉永泰斗
「あの位置を取れてからが余裕がなかったですね。飯野(祐太)さんにイン切りされたので、もう一回自分で切って、皿屋(豊)さんが来たので一回出させました。2コーナーで行こうと思ったら柴崎(淳)さんが出たのでつき直して、2センター過ぎから行きました。全日本選抜でも勝ち上がったけど、あの時よりも余裕がある感じはしないですね」
●2着の古性優作
「力不足ですね。感覚でいったらバック過ぎにとらえられるかと思ったけど、ちょっと車も進んでなかったです。練習で出力が出過ぎて、今回は思ったよりも疲れが入り込んじゃった感じがします」
●3着の東口善朋
「珍しく後方になったけど、もう古性を信頼してついていました。ムリヤリ行ってくれて、おりるのかなとか僕も全部見れる余裕ありました。欲をいえば抜けてもいいかなという感覚はありましたけど、脚も気持ちも乗っているし、気を引き締めて頑張ります」
■12レース ガールズケイリンコレクション2022
●優勝の柳原真緒
「ここって狙ったタイミングで踏もうと思っていました。4コーナーからすごく伸びていく感覚があったので、やっと優勝できるかなと思いました。トライアルでは2着以内に入れず繰り上がり出場でしたけど、今日は思い切って走れました。今日は児玉さんの後ろから自力だったけど、次は自分でレースを作っていって勝てる選手になりたいです!」
●2着の児玉碧衣
「残り1周のホームで1回バック踏んで、1センターでもバック踏んで、バックが向かい風だったのに2回もバック踏んで、そこから自分で踏んでいったのでかなり脚に来て、さらにいつも流れる部分が流れなくて、直線も長かったし、苦しかったです。でも、ヤナギが強かったです。ヤナギがトライアルとかで悔しがって泣く姿もたくさん見てきたし、自分もそういう時代はあったので、ヤナギの優勝した嬉しさもわかりますしね。本当に強かったです! 自分より年下の子がコレクションを取ることで刺激になったし、私も負けてられないなって気持ちになったし、またレベルアップを目指して、練習に対して欲を出して、まだまだ強くなれるようになりたいです!」
●3着の小林莉子
「今日はゼロ点ですね! 児玉が行った時に、寛子さんのコースが空いていて、そこに入ろうとした一瞬がダメでした。自分のやっている戦法で、あそこは絶対にダメですね。あの中でしっかりレースが見えていたのはプラスでもあるし、マイナスでもあるというか、あの悩みは今後の自分の課題でもあります」
●4着の鈴木美教
「理想通りの位置取りでした。結果4着でダメだったけど、久しぶり大きいレースで楽しかったです。いつもだったらレースを見れるところで、今日は苦しくて見れなかったのはビッグで余裕がないところだと思うので、力をつけていきたいと思います。でも、戦えないわけではなかったので、次につながると思いますし、また頑張ります」
●5着の尾方真生
「いつも通り駆けられたのはよかったと思うけど、脚がなかっただけです。脚もちょっと残っていたし、落ちなかったら3着はあったかもしれないですね。このメンバーだと自分の捲りは通用しないし、自分のレースはできたと思います」
●6着の荒牧聖未
「ここのためにやってきたのに、自分が何もできなかったのが悔しいです。弱気なところが出てしまったので、今後は強気に攻めるレースをしたいと思います」
●7着の石井寛子
「身体の切れがなかったし、もう一つ作戦を詰めていかないといけない時にきたと思います。今、もう1つのレベルの展開が出てきたので、そこに対応できる作戦と脚をつけたいと思います。今日は勉強になりました。今日は飛びつけなかったことが敗因なので、大事なところができなかったことが悔しいです。対応できる身体を作っていきます」