DerbyWheelのインダクションに行ってきた。
何かと話題になっているダービーフィル(ダービーホィールとは読みません)のインダクション(入社式?)の取材に1月15日にソウルに行ってきました。
ダービーフィルは、韓国の企業で、ケイリンのプロリーグを作ってレースをし、世界中のベッティング会社にそのコンテンツを売って、顧客にベッティングしてもらい、その売り上げの数パーセントを収益源として運営される会社です。
日本では賭博法があってこれに賭けることは違法となりますが、スポーツベッティングが許されている国は賭けられるという仕組みです。
そのレースが成立するには選手が必要ということで、昨年12月メルボルンで初めのインダクションがあり、今回はその第2回目のインダクションでした。
第2回目のインダクションには韓国の競輪選手が多数参加し、日本の競輪選手も12名の参加がありました。全員で約200名が参加していました。
インダクション(入団式)では、選手への説明がメインなので、ダービーフィルのガバナス、レースの仕組み、レース形態などが説明されました。
レースは世界中の借りられる250バンク及び333バンクで行われ、当面はイギリス、オーストラリア、アジアで開催されるようです。
競走スタイルはUCIルールと若干異なり、日本の競輪、韓国の競輪がミックスしたスタイルです。ペーサーの発走位置が日本の競輪と同じくスタートする選手たちの前に位置しているところでしょうか。
クラスによるギア制限がありUCIルールとは違うレースを提供するようです。
ということで、日本でDerbyWheelにかかわることは選手になること。
以下DWで表記します。
DWの選手になるには、オリンピックなどで活躍した選手、韓国、日本の競輪選手、そして試験研修を受けるという3パターンです。
いずれにしろインダクションを受けなければなりません。
ワットバイクによる測定や、模擬レースなどをテストとして受けその結果でクラス分けがされるようです。
そしてクラス分けされそれぞれのクラスで走ることになります。
レース形態はUCIルールのケイリンとほぼ一緒ですが、若干異なるところが出てきそうです。
ロスエドガー氏の話によると、UCIルールよりエキサイティングなレース内容になるルールにするという事でした。
気になるのは賞金面。
みると
Sクラス完全優勝で38,543ドル。最低5,319ドル。平均10000ドル。
Aクラス完全優勝で12,931ドル。最低3,758ドル。平均6,400ドル。
Bクラス完全優勝で8,356ドル。最低2,428ドル。平均4,100ドル。
開始当初は月2回開催となると、何人の選手を募集するのかわかりませんが、選手が走る回数はそう多くはなさそうですね。しかし、開催が増えるにつれ、出場機会も多くなるはずですから、ここはまだ未知数というところでしょうか。
また、選手の出場ですが、レース開催国の地区の大陸所属選手が50%、その他の国50%となるようです。
レースの反則は厳しくとるようで、体がぶつかり合う事は禁止されます。
後は基本罰金制度を導入するようです。
競走でホーと思ったところがSRMを装着してレースをするところ。
競技では一般的ですが競輪は装着しません。
なにが良いのか? レースに於ける選手のパワーがわかる。のと、踏み止めたりすることが表示できるので不正が防止できる仕組みの為です。
ラインが無いため、日本の競輪のように先行、追い込み、マークという概念はありません。勝つために踏まなくてはならないのですから、ゴール前に踏み止めるのは、不正に当たるのです。
選手が使用するものはほとんどがDWの認定部品を使う事となります。
この辺りは選手側の負担が求められるところですが、DWの補助もあるようです。
そしてレースは基本、無観客で行われ、年に3回行われる予定のグランプリシリーズは有観客で行われるようですね。その時には色々なイベントが催され壮大なイベントとして開催される予定です。
保障に関しては、DWからの保険が適用されますが、大方その場の補償であり、継続的な保障はなく、その分を賞金に上乗せするようです。
今年3月にはテストイベントも行われる予定で、いよいよ本格的に始動し始めたDW。
世界のベッティング市場でどのように評価されるのか?
日本の競輪はどのような方針を取って行くのか?
更に、海外のオリンピック出場選手も多数参加すると言われています。それらの選手たちの動向にも注視したいと思います。