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第64回競輪祭最終日レポート 北日本の驚異的な結束で新山響平が優勝を決めた!
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なんと言いますか…。
こんな競輪はあまりというか見たことないですね。
北日本ラインは新田のバンクの上を行く先行で新山のところで競らせない、3番手の守澤太志が縦横無尽に動いて平原を捌き、郡司を止め、更に小原も止める。成田は平原をさらに決め、4番手の仕事をきっちりこなしました。そして新山の躊躇ない番手捲り。
良いとか悪いを超越して、ライン戦の本質を見せてもらったと思います。
ラインが無かったら絶対、新山の優勝は無かった。と言い切れるぐらい北日本の連携は凄かったと思います。
伝説になる北日本の連携でした。そして今の北日本だから出来たレースでしょう。
それに対抗した関東ライン、南関ライン、荒井崇博も決勝に相応しいレースでした。坂井洋の番手戦、関東に切り替える荒井、南関はそれを見ながら捲り構え郡司が捲り発進。しかし一歩及ばず。北日本の総合力に屈した形でした。
本当に、ツールとかロード世界選のスプリントゴールで、総合力で優るチームがエースを勝たせた見事な連携でしたね。
まあ、ロードで体を張ったブロックは降格にはなるけどね。
これでグランプリメンバーも決定しました。
北日本が4車揃って、新山がカッ飛んでいくだろうな…。それに対抗する策を他の選手も魅せてくれるでしょう。12月30日が待ち遠しいですね。
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■12レース 決勝戦
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■第64回競輪祭決勝 12レース
●優勝の新山響平
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「本当に新田さんと守澤さんと成田さんに感謝の気持ちでいっぱいです!! 本来なら自分が前なんですけど、本当に優勝を狙った時にどこが一番近いかを考えて番手をまわらせてもらいました。新田さんに位置取りから何からやらせてしまって、僕は出ていっただけでしたけど、新田さんの頑張りをムダにしないことが自分のやるべきことかなと思いました。さすが新田さんは世界のダッシュだなって感じましたね。粘られても番手は譲るつもりはありませんでした。(出てから)余裕はあったので、ゴールまで踏み切れるなとは思いました。後ろから車輪の音が聞こえるようでずっと踏みっぱなしでしたね。優勝したらガッツポーズしようと決めていました(笑)。応援してくれる人も多くて、背中を押されましたね。小倉は相性いいですね。ナショナルチームの活動をやっていて苦しい時もありましたけど、そのおかげで今の競輪に対応出来ているんだと思います。競輪がだめなら競技、競技がだめなら競輪って甘い考えがあったのかなとも思うので、辞めて今はより一層緊張感をもって競輪を走れているんだと思います。ナショナルチームで練習など学んだことに自分のやりたい練習を加えてやっています。吉田拓矢も調子がよかったけど、落車してしまって、対決にはならなかったけど、あいつがいない分も頑張ろうと思いました。吉田のように何でもできる選手になりたいですね。グランプリは正直考えてなかったんですけど、でも、獲るということはそういうことになるので、しっかり練習していって、北日本から優勝を出したいと思います」
●2着の郡司浩平
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「申し訳なかったけどスタートはちょっと譲れなくて、自分でもちょっと意地を張っちゃいました。平原さんが新田さんに譲って後ろになるのはそれはイヤだったので。ホームのごちゃついているのを見てしまったので、そこを見ずにホームで仕掛けてしまえばよかったです。ブロックは来るのわかっていたんですけど、それを越えないと優勝はないですからね。グランプリは悔いが残らないように走ります」
●3着の小原太樹
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「しっかり浩平の後ろをしっかりついていって、理想は抜ければでした。(ブロック)くるのはわかっていたけど、やっぱりちょっと遅れちゃいましたね。しっかりGIの権利を取っていって、また決勝に帰ってこれるように頑張りたいです」
●4着の荒井崇博
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「残念! 北の後ろは考えてなかったですね。総合力で考えたら平原の後ろがいいなと思ったけど、スタート出れないので、とりあえず南関の後ろにいて、もぐれたらもぐっていこうと思ってました。でも、新田がばか強かった、それだけですね。ハイペースできつかった。また来年頑張ります」
●5着の守澤太志
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「だいぶラインを気づかって外を行ってくれました。どっちのラインにしろ粘ってくるだろうし、平原君のコースをつぶして、追えればよかったんですけど、坂井君と平原さんが気になって、新山君が踏んだの気づいていなくて、後ろをまわってもらった成田さんに申し訳なかったですね。あそこはついていかなきゃダメですね。恥ずかしいレースだったけど、新山が優勝してくれてよかったです」
●6着の平原康多
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「もう坂井に任せてました。守澤を捌いて3番手に入れれば坂井はチャンスだなと思ったけど、ちょっとタイミングが悪かったですね。バックもちょっと挟まれて危なかったですし。悔しいですね。でも、2人で頑張った結果なので。また頑張ります」
●7着の成田和也
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「平原さんも脚あるし、なかなか上手くはいかないですね。捌いてついていきたかったけど、2コーナーでついていけなくて力不足を痛感していました」
●8着の坂井洋
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「想定外の順番でした。すぐに北日本がおさえに来なかった段階で、ある程度踏まなければいけないし、打鐘過ぎたら先行も考えてました。あそこに北日本が来たら、新山さんのとこいくしかないし、でも脚があって、外に差していたので、新田さんもきつくてタレていて差し込んでしまって。本当はすぐに切り替えられたらよかったんですけど…悔しいですね。でも、決勝は楽しかったですね! いい経験になりました」
●9着の新田祐大
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「車番的にもスタートは難しいのかなと思いました。自分の行くタイミングはあそこでよかったです。坂井君は飛びつきだろうし、急激なしめこみはしないように、あとは後ろの力を信じて、自分は行けるところまでって思いました。グランプリに向けて体調を整えて、出切る限りの全力をぶつけようと思います」