A級チャレンジで闘将を見た! これぞ競輪。レース中ひたすら「スゲー!」しか出なかった。 阿部亮治 広島64期
写真を撮ろうと思ったのは、検車場内で吉岡詩織と絡んでいる阿部を見たからだ。ふざけあっていて、「なんでしょう?(笑)」と思い、まあ、吉岡さんの師匠田村光昭も写真を撮ったから、撮ろうと思ったので四日市ナイター最終日2レース(2月1日)でバンク内に入った。
4番車の阿部はスタートで猛然とダッシュし先頭員の後ろを取りに来たのだった。が、他ラインの1番が同じくスタートを取りに来ていた。当然並走になるし、内側の1番が有利。内外帯線間にいるから引かなくても取れる。あ、阿部さん負けた…と思いきや、びったり先頭員の後ろに入り微動だにしない。渋々1番車は苦笑しながら引いたのであった。
これはかなりの驚きだった! 今どき、こんなことする選手いるんだ! ほう!と思ったのが束の間、今度は他ラインの先頭の6番車を牽制し始めた(その前に自分のラインの先行の2番車を入れてからね)。結構大きくけん制したが、6番は外々を踏んで一気に前に出てしまった。ら、その番手を牽制。結局、前に出たラインで決まったのだが、闘志溢れる競走は、スピード競輪しか見ていない今の人にはわからないであろうその競走の意味が非常に良かった。
で、検車場に引き上げてきた阿部に「良かったですよ!」と声をかけると、「自分の前で駆けてくれる選手に対してしなきゃならんことをしただけ。失格になったとしてもやることをやると見せないとね」と言われた。カッコいい!
競輪はギャンブルであるから、レースの内容より結果が求められるのだが、やはりレース内容も求めたい。競輪はただ速く、強くあるだけではない公営競技だと強く感じたレースだった。
気合と根性で、気合の入ったレースをこの後も見ていきたいですね。頑張ってほしいです!