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3世界チャンピオンの揃い踏みなんだけど。喉元過ぎれば…としか思えない。あえて書きます。「第66回競輪祭はもう絶対にない開催になるかもしれない」ってなんで宣伝しないの?現世界チャンピオンが3名も出場するGIは競輪史上初めてでしょう。それも現役の男子、女子のケイリン世界チャンピオンが出場するGIなんて。さらにスクラッチの世界チャンピオンも出場するんだからさ。

我々(KEIRIN MAGAZINE編集部)が競輪を取材し始めて32年(トラック自転車競技の世界大会を取材し始めて23年)。競輪の絶頂期直後からスタートし最低期を経て現在に至るのでありますが、最低期にどうすれば競輪が売り上げアップに繋がるか、当時の関係者の方々は相当苦労していました。
関係団体の人員削減、選手削減、賞金関係の削減、選手手当の削減を実行。ありとあらゆる施策を敢行し競輪の存続の道を探り続けました。
しかし売り上げは下げ止まらず、起死回生を何とか願う状況の中で、更に日本の経済状況の問題もあり、競輪そのものが壊滅寸前まで追い込まれました。
その状況下で、競輪の売り上げ回復への一つの手段の方向性として、シドニーオリンピックのトラック自転車競技の1種目にケイリンが加わった事で、オリンピックのケイリンで金メダルを獲って日本に競輪があることを世間に広く知ってもらおうと本格的にトラック自転車競技選手(短距離)の育成に取り組んだわけです。
しかし世界大会で中々成果は出ずにいました。
が、2004年アテネオリンピックのチームスプリント(長塚智広、伏見俊昭、井上昌己)で銀メダルを獲得。一気に盛り上がるかに見えたのだが競輪に火が着かず。北京オリンピックでも男子ケイリンで永井清史が銅メダルを獲得しましたが、やはり火は着きませんでした。
その後、様々な要因で強化が上手く進まず、現ブノア・ベトゥ体制となって現在に至り、東京オリンピックでは梶原悠未がオムニアムで銀メダルを獲得。
パリオリンピックでは日本トラックサイクリングチームはメダルは獲れませんでしたが、出場種目数、そして結果的にトータルでは非常に良い成績を獲りました。でも、メダルを獲れなければノーカウントになってしまうのがオリンピックです。

落胆の中にあった日本トラックサイクリングチームは、パリオリンピックから一転して10月に行われたトラック世界選では男子ケイリンで山崎賢人が金メダル獲得。女子ケイリンでは佐藤水菜が金メダルを獲得。男女同時にアルカンシェルを獲ったのであります。

業界の悲願であった金メダルをです。

2024UCIトラック世界選女子ケイリン優勝直後の佐藤水菜。

これは本当に凄い出来事なのです。自転車競技界では相当激震が走る大きな出来事なのであります。
しかし競輪界は?

第66回競輪祭に世界チャンピオンが3人も出場するのにPRをなぜしない?


もしかしたら世界チャンピオンは日本の競輪では弱いと業界は考えている?

特に競輪ファンにPRするというのではなく、地元TV局、スポーツ雑誌、地元新聞、地元紙に取材してもらい一般の方々に興味を持ってもらい、来場を促してほしいわけなのです。

車券を買わなくてもいいじゃないですか。世界チャンピオンが実際に走っているところを生で観てもらえれば。
競輪って凄いんだよ、世界チャンピオンが走るんだよとわかってもらえれば。これこそこんな公営競技はほかにはないのだから。


こんな快挙がつづくと来年以降も続くと思います?
更に窪木一茂が男子スクラッチで金メダル獲得しアルカンシェル。
更に言えば、太田海也が男子スプリント、男子チームスプリントで銅メダル、小原佑太が男子チームスプリントで銅メダルを獲得して今回の競輪祭に臨むのです。

2024UCIトラック世界選男子スクラッチ優勝後の窪木一茂
2024UCIトラック世界選男子ケイリン優勝直後、ジェイソンニブレットコーチが山崎賢人に。

どうですか第66回競輪祭。こんな大会これからあると思います?


このメンバーが揃って出場する可能性があるとすれば来年の宮杯、でしょう(男女が揃うGI競輪開催が)。
次回の競輪祭ではアルカンシェルを着れる選手はいないかもしれないのです。

しかし、関係団体には大会開催前にこれをPRする気がどうやらなさそうです。なんのために競輪のお金をトラック自転車競技使ってきたのでしょうか。このためではなかったのか?と思います。

いま、九州は自転車競技を盛んにしようとしています。特に北九州市はツールド九州のスタート地点でもあります。
このアルカンシェルの重みは十分に分かっているはず。

是非、北九州市にはこのアルカンシェルを全国にPRして頂きたいですね。
そして競輪祭を盛り上げていきましょう!


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