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呪いの写真

去年の元旦から10月まで体調が悪かった。体が怠く、横になると暫く起き上がらない。無気力。目をパッチリ見開けない。鏡を見ると自分の目じゃないように見えた。

憑依されていると分かった。霊感はない。でも何度か憑依された事があるので感覚で分かる。しかし私は暫く放っておく事にした。自分の体調がどのように変化して行くのか見たかったからだ。どこで憑依されたのか予想した。

去年の正月に四国旅行をした。M城の鎧と刀を展示した部屋に入った瞬間、背中がずしりと重くなった。まるで20kgの子供が乗ってきたかのようだった。私は「ここは長居したら危ない」と主人に言って一通り見て出た。その時スマホで撮った写真には、霊が数体写っているようだった。

Iかずら橋を訪れた。橋を渡る私を主人がスマホで撮影。主人「取り憑かれてない?顔色ヤバい」見ると私の顔が、青白くも見える灰色だった。他の観光客の顔色は全員肌色だった。

8ヶ月が経った9月。四国旅行中に姉が写メで送ってくれた、実家に預けていたペットのデグー(小動物)の写真を見ていた。旅行中に見た時は、画像が粗いせいか、やけに明るく光が反射して、気付かなかったのだか、スマホを替えて画質が良くなったからか?ロングヘアーの綺麗な女性の霊がはっきり写っていた。他にも数体写っているように見えた。

この頃になると、頻繁に片目が腫れるようになった。話している途中で、私が言おうとした言葉とは全く違う言葉を言ったり。まるで別の人が私の体に入って、私の口を使って話している感じだ。深夜1時〜3時に寝ているとラップ音が聞こえる事もあった。パチッパチッパチッ、ドスン!カランカランカラン!これが一番酷い音だった。

女性の心霊写真を姉に見せると怖がった。私の体調不良が続いているのもあり、直ぐに除霊に連れて行かされた。

最初にM城の写真(スマホ)を見せた。霊媒師「霊が写ってるね。ここはよくないね。でもここには長居しなかったでしょう?この写真処分しよう」

次に女性の心霊写真(スマホ)を見せた。
霊媒師「女性以外にも、防空頭巾を被った男性と、虚ろ目の女性がいるよ。分かる?」
私「あ!分かります」
霊媒師「この写真の3体があなたに憑いてるよ」
私「えっ!?姉が1月に私にスマホで送った写真です。私が霊に気付いたのは9月です。憑いたのはいつですか?」
霊媒師「写真を貰ったその日の1月。本当なら写真を撮った姉さんに憑くはずが、送ってしまったものだからあなたに憑いてしまった。この写真も処分するように」

自分が憑依された事よりも、スマホで送った相手に憑依した事が恐ろしかった。霊は電波や映像を通して移動できると聞いた事がある。この事なのかと思った。なら、あの有名な呪いのビデオも実際にできるではないか。しかも簡単に。

Iかずら橋で私の顔色が悪かったのは、憑依された瞬間だったのではないかと思う。
ペットのデグーは2月に急死した。その少し前から、私は頻繁に胸が痛かった。持病は一切ないのにだ。息ができないほど胸が痛い日があり、デグーの様子もおかしく、冷たく息が絶え絶えだった。暫くして私の手の中でデグーは亡くなった。その瞬間に胸の痛みが消えた。それから一切胸は痛くならなかった。霊の仕業で胸が痛くなったのを、デグーが持って行ってくれたのだと思った。

免疫が下がると風邪を引くように、体調が悪いと憑依されやすいようだ。憑依されるとどんどん体力が減って行く。病院に行っても一時凌ぎだ。

私の不思議体験から、呪いのビデオならぬ、呪いの写真は、誰にでもできる事が分かったはずだ。心霊写真を見つけても絶対に他人に送らないでほしい。特に故意に送るのは危ない。「人を呪わば穴二つ」である。


#私の不思議体験 #心霊 #憑依  

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