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【イベントアーカイブご案内】落語と文学の交差点

こんにちは!編集部員Aです。今回は2024年8月19日(月)に慶應義塾大学三田キャンパスとオンラインのハイブリッド形式で行われた「落語と文学の交差点」イベントのアーカイブ動画販売のお知らせです。

当日は、平日の開催にもかかわらず満員御礼で、参加者からも「面白かった!」という感想が続出。見逃した方はチャンスです!2025年1月末までの限定公開です!

※当日のイベント内容の詳細はこちら

イベントは二部構成で、第一部は「慶應義塾と『三田文學』」という、弊誌の編集長・関根謙による、1910年(明治43年)の『三田文學』創刊から始まる110年以上の歴史と義塾との関わりについて語られました。永井荷風、早稲田文学、森鷗外、久保田万太郎、水上瀧太郎、西脇順三郎、遠藤周作・・・歴史上の有名人たちがこんな風に関わっていたのか!と興味を惹かれること間違いなしです。
(実は慶應義塾福澤研究センターの所長との打ち合わせ直後で、新たに寄贈された水上瀧太郎の書簡に関する企画を掲載予定ということも明かされました。年明け発売の次号、2025年冬号(160号)で企画しています。乞うご期待!)

第二部「落語と文学の交差点」では、本イベントの真打登場。2024年春から新たに三田文学会新理事長となった荻野アンナ氏と、落語家の11代目金原亭馬生きんげんていばしょう師匠の対談企画でした。

荻野氏は作家、仏文学者、慶應義塾大学名誉教授、神奈川近代文学館館長・・・と様々な分野でご活躍されていますが、落語好きが高じ、2005年から金原亭馬生師匠に弟子入り。「金原亭駒ん奈」という高座名で噺家としても活動されています。
なので今回の対談企画は師弟対談という側面もあったんです。お二人ともテンポがよく、当意即妙に小噺や洒落を挟みながら様々な話題を展開されていました。(さすが!)

荻野氏が落語に興味を持つきっかけになったラブレーと落語が同じネタを持っていて、ラブレーだと焼き肉の煙でパンを食べ、焼肉屋さんが代金を要求したのに対し、小銭の音を煙の代金としたのだが、これが落語になると「鰻」と「ごはん」になる・・・他にも世界中に似た話があり、落語は日本だけでなく世界の庶民文化とつながっている、と語っていたのが印象的でした。

そして、近代文学は事細かに描写をしている描写中心主義。一方落語は、無駄があってはいけない。できる限り、そぎ落とす。荻野氏は、落語を通し、それだけが文学のやり方じゃないというのを師匠に教えてもらったのだという。

たとえば、「隣の空き地に囲いがあるってよ、へー」は饒舌すぎる。「隣」と限定すると、聞いている人がうちの隣には空き地がないな、とか、空き地はうちの裏にあるよな、とか思うこともある。落語では「空き地に囲いがあるってよ、へー」という、「囲い」と「塀」の単純な言葉遊びになり、限定しないのだ。聞く側に任せるのが落語の基本だという。

落語や文学なんてよく分からないよ・・・という方にも気軽に飽きずに楽しんでいただける内容です。ちょっと気が早いですが、今お忙しい方も年末年始休みのお供にぜひ!

繰り返しになりますが、動画アーカイブは2025年1月末までの限定公開です。どうぞお見逃しなくー!

ちなみに・・・・・・
三田文学会の会員だと、このようなイベントの参加が無料だったり、雑誌と共にお送りする会報誌でイベントレポートを確認できたりします・・・!

会報誌は各号の雑誌と共にお送りしています。その他にも会員特典が盛りだくさんです。
・三田文學メールマガジンの配信(主催イベントやその他催し物のご案内)
・三田文学会総会、三田文學新人賞授賞式、会員限定企画、懇親会へのご参加が可能
・『三田文學』本誌の随筆欄「ろばの耳」、会報誌への寄稿
・『三田文学名作選』やオリジナルグッズの進呈

(ちなみにちなみに、かなりお得な「学生会員」というものもあります・・・!)

詳細はこちら。ぜひ入会もご検討ください!

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