「永井荷風文学賞」創設発表について
こんにちは。編集部員のAです。今回は、先日(2024年11月7日)千葉県市川市役所で三田文学会荻野アンナ理事長、市川市長の田中甲氏、縁者である永井壮一郎氏により発表された、「永井荷風文学賞」についてのお知らせです!
本文学賞は幅広い分野において、対象期間に刊行された作品を受賞対象とする「永井荷風文学賞」と公募型の「永井荷風新人賞」の二つの賞から構成されます。新人賞については現行の「三田文學新人賞」の伝統を継承するものとしています。
◆創設の経緯
永井荷風(1879-1959)は明治、大正、昭和にわたって活躍した日本近代を代表する作家であり、小説はもとより、随筆、評論、演劇、詩、翻訳などその偉業は多岐にわたっています。1910年に慶應義塾大学において弊誌『三田文學』を創刊し、初代編集長となり百数十年にわたる日本文芸の隆盛の礎を築きました。
戦後、その晩年を市川市で過ごし、その風景を描いた作品を多く残すなど、市川市とも深い縁で結ばれ、2004年(平成16年)には名誉市民の称号も贈られました。
その業績を顕彰するため、市川市の市制施行90周年記念事業として、市川市とともに「永井荷風文学賞」を創設いたしました。
◆「永井荷風文学賞」・「永井荷風新人賞」について
「永井荷風文学賞」の対象分野は、荷風の幅広い功績にならい、小説、随筆、評論、演劇、詩、翻訳という幅広い分野において、対象期間中に刊行された中から、最も相応しい文学作品を選出します。選考委員5名が独自の観点により、受賞にふさわしいと思われる作品を各1点決め、最大5冊を最終候補作とします。最終候補作を選考委員全員が読み込んだ上で選考会議を行い、受賞作1点を決定いたします。選考に当たっては各委員が推薦する候補作は必ずしもそれぞれの分野に限定されないものといたします。また、選考委員会の討議の模様は『三田文學』各年秋季号誌上に掲載予定です。
「永井荷風新人賞」は、新進気鋭の書き手の発掘と支援に情熱を傾けた荷風の精神にならい、「三田文學新人賞」を引き継ぐ形で行います。新人賞の選考方法につきましては、選考委員と同様、三田文學新人賞を引き継ぐ形で、三田文學編集部にて下読みを行い、最終候補作を選考委員4名が読み込んだ上で選考会議を行い、受賞作を決定いたします。
◆「三田文學新人賞」は「永井荷風新人賞」に引き継がれます。
「三田文學新人賞」への応募締切は毎年10月末日まででした。しかし「永井荷風新人賞」創設にあたり、今回臨時の対応として、この公募期間を2025年5月末日まで延長することとします。応募を検討していた方はまだ間に合いますのでぜひ挑戦してみてください!
三田文學では、昨年よりYouTubeチャンネルを開設しました。イベントのアーカイブや、新人賞受賞者の方へのインタビュー動画を公開しております。こちらもぜひよろしくお願いいたします!
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