見出し画像

『何で競走部に入ったの?』(田口翔太 長距離)

こんにちは。長距離ブロック4年の田口翔太です。

自分もとうとう全体ブログを書く日が来たのかと少々驚いています。最初で最後の全体ブログをしっかりと書こうと思います。

タイトルにもあるこの質問、14年間のサッカー生活から舵を切って大学から陸上を始めた私は幾度となく聞かれました。
その度に良い返し方が出来なかったなと今更ながら後悔しています。卒業してから説明する機会は少ないと思うので今回、その質問に答えようと思います。
競走部に入るまでの経緯こそがこの質問の答えになると思います。そして4年間の想いを全てぶつける予選会の場が1週間後に迫りました。予選会に全てをぶつけるためにも私の競走部での4年間も軽く振り返ります。


長距離走との出会い

幼い頃から運動することが好きだった私はサッカー、水泳、体操教室など様々な習い事に通わせてもらいました。
小学校に上がるとサッカーに本格的に取り組むようになりますが、週末は近くの陸上競技場に連れていかれてサッカーではなく長距離走をよくやっていました。
ご存じの方も多くいると思いますが、私の父で競走部OBでもある田口祐治の影響です。姉弟3人とも競技場で長距離(当時は1000m?) を走りましたが、あの頃は長く走ることが正直、嫌いでした。週末に競技場に行くのが億劫で「将来は絶対、陸上と縁を切る!」と決意しました。
しかし、中学に上がりサッカー部に所属すると今どき珍しい「昭和チックな」顧問の影響でこれまたたくさん走る環境に身を投じることになります。

例えば
 
部員A「練習にすね当て忘れました…」
→顧問「90分走ってこい」

部員同士「今日寒くね?」「分かる、寒い」
→顧問「寒くない、今から100本ダッシュで体温めろ」
 
こんなやりとりが週に何度も行われたので「走ること」にいいイメージを持てず、「走り=罰走」という悪いイメージが頭の中に定着しました。中学でも再び「陸上は今後、絶対関わらない!」と思うようになりました。
(しかし、これだけ走らされれば嫌でも実力がつき、中学2年生で世田谷区の代表として東京駅伝に出場し、現長距離部員の安田や上原と同じ舞台に立っていました。)
 
そして高校生になるとサッカー部のメニューで「1000×8」というメニューが毎週木曜に行われるようになりました。またまた「陸上=嫌いなモノ」というイメージは変わりませんでした。
そんな中、コロナ渦で“食っちゃ寝生活”を繰り返したことにより体重が58㎏まで増加しました。これをきっかけに健康な体重管理という目的に向かって少しずつランニングするようになりました。そしてこの時をきっかけに嫌いだった陸上に少しだけ興味を持ち始めました。


体重過去MAX



コロナ禍や慶應の選手の学連選抜選出、父からの競走部のすすめ等々もあってあれだけ嫌っていた陸上に対して
「逆に陸上に挑戦してみたい!」
「辛そうに見える陸上を選手はどういう思いで取り組んでいるのか?」
「陸上に関われる最初で最後のチャンスだ!」
そう思い立って4月から競走部の門を叩きました。

入部して


この4年間を通じて「競走部生活はあまりにも濃すぎる」と感じました。

年齢・種目関係なく日常生活を共有する合宿所生活、朝3時起床4時過ぎスタートの日産練、授業の合間を縫って行った東京タワー近辺jogなど競走部に入らなかったら到底、経験できなかったことを体験できました。

もちろん、予選会・夏合宿・関カレなどビッグイベントにもたくさんの思い出が詰まっていますが、およそ9割の大学生が過ごさないヘンテコな日常生活の方により色濃い思い出を浮かべます。

関カレは出場できず、予選会も最終学年で出走できず、必ずしも理想通り順調に競技力を伸ばすことが出来た4年間ではありませんでした。

しかし、競走部に入部するという選択をして本当に良かったです。長距離だけではなく様々な競技に専念する人たちがいる競走部だからこそ学べたこともたくさんあります。自分と違う競技に取り組む選手の話は同じ陸上競技なのに全く違う視点からの話が多く、とても刺激的なものが多かったです。
様々な種目を包括している競走部だからこその魅力だと思います。

最後に

「何で競走部に入ったの?」と同じくらい、いや10倍くらい「走るの楽しい?」とたくさんの人に聞かれました。

入部したての時期はこの質問に「わかんない」「いや?」と答えていましたが、4年間在籍した今の自分は「走るの面白い」と決まって答えています。
「楽しくはないの?」と聞かれますが、怪我や自己ベストを更新できずに伸び悩む時期のことを考えたら「楽しい」とは答えられない馬鹿正直な自分がいました。
けれど、その苦しい期間も含めて全てが順調ではないからこそ、理想通りにはいかないからこそ必死に挑戦していく日々が面白さを感じちょっぴり楽しいと思えるようになりました。
未経験だったけど陸上競技に挑戦してみて本当に良かったです。


現在はMAX-10kgくらい

いいなと思ったら応援しよう!