20231116_総力戦について考えたこと_覇権で読み解けば世界史がわかる_紹介と感想40
はじめに
こんにちは、Keiです。
今まで私にとって"元気が出た"と思ったコンテンツや"役に立つかもな"と思ったコンテンツや考え方を紹介してきました。今回も良い人生にするために"役に立つかもな"と思った考え方を紹介していきます。
参考書
この度、参考にした本は
『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』神野正史
です。
内容と感想
前回の記事では"ソ連・日本の抬頭"までの部分を読んで感じた事を書きました。
今回の記事では"国民の戦争"までの部分を読んで感じた事を書いていきます。
内容
イギリスがドイツの抬頭を許したところで、ヨーロッパにイギリス陣営(三国協商)とドイツ陣営(三国同盟)の対立を生み、第一次世界大戦へと繋がった。第一次世界大戦は人類史上初の"総力戦"となった。
18世紀までの戦争では貴族(職業軍人)同士が軍事的優劣を競い、敗れれば白旗を振るため、戦争の勝敗と国家の産業や経済との密接度は総力戦よりも少なかった。
国民自身に"国民の生活、財産、家族、正義"を背負わせることで、どちらも深手を負わないように適当なところで手打ちとすることができなくなった。結果として、国力全てを戦争に費やし、最後の最後まで続ける戦争(総力戦)となった。民主主義の方が国民に大義名分を与えやすいので、20世紀に入ったのを境に君主制国家が倒れていく事となった。
"国民(正義)の戦争"は"国王(貴族)の戦争"よりも恐ろしい。敗戦国が荒廃するのは勿論、戦勝国ですら致命的な混乱と疲弊をもたらすことになる。
感想
国民の戦争と貴族の戦争の形態の違いを学ぶことができ、勉強になりました。総力戦になるための起源がフランス革命にあったことは学びになりました。第一次世界大戦以降、戦争による被害が大きくなっていると感じていましたが、原因なども説明されていてとても分かりやすいと思いました。"国民の戦争"は"国王の戦争"よりも恐ろしいという点は覚えておくべきだと思いました。
貴族(職業軍人)同士の戦争の時代は、貴族にとっては1つのスポーツ(ゲーム)のようなものだったのだと思います。互いに地位を維持する事を前提とし、あくまで余力で戦う事ができたのだと思います。余力が無くなりかけたとしても、自分の地位が完全に失墜する前に戦争を終える判断ができたのだと思います。人類全体で見た場合、適当な所で終えるという判断ができた点は、絶滅するまで戦う可能性のある総力戦のシステムよりも優れているのかもしれないと思いました。
国民全員を戦争に参加させるために、民主制は都合がよかったという点に納得できました。民主政と国民軍の相性が良かっただけ、という点を学ぶことができたのは良かったと思います。戦争に負けたからと言って君主制が劣っていたわけではないという点は覚えておくべきだと思いました。
"正義"を理由にして、最後の最後まで戦わせる民主制というシステムも怖いものだと思いました。使い方次第だと思いますが、このような問題が生じるという点は意識しておくべきだと思いました。
最後に
民主主義国家に生きる人として、民主制の危険性は理解しておくと良いと思います。"正義"を上げることで、国民全体を戦争参加の意思に誘導しやすくなると思います。危険性を意識した上で1人1人が判断を誤らないように生きていけると良いと思いました。
民主制の危険性まで理解し、1人1人が判断を誤らないように生きていける社会を実現していきましょう!
どなたかの参考になれば幸いです。
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