一日一知

ビットコイン


闇市場と資金洗浄
2012年、英経済誌エコノミストは、ビットコインの人気を「違法薬物の購入手段としての利用価値に拠るもの」と報じている。 2013年、英ガーディアン紙は、「主にオンライン賭博や違法薬物購入に使われた」と述べ、 同年、ハフィントン・ポストは「オンライン賭博が高割合を占める」と述べた。 正規のトランザクションは、実際の薬物購入関与数より少ないと考えられており、 全トランザクションの約半分は、単一のオンラインゲームサイトで決済されている。 2012年、カーネギーメロン大学と情報ネットワーク協会の研究により、 ビットコインの流通総額の4.5−9%が、単一のオンライン市場、シルクロードの薬物購入目的であると推定した。 取引の大半は実質的に投機目的であったが、当研究は商品やサービスに比べ薬物が遥かに大きな使用割合を占めると主張している。2013年、ハフィントンポストは、身元確認をしないオンライン銃器商は決済にビットコインを使用していると報じた。

また、欧州銀行当局を含む各種の規制当局及び法執行機関は、資金洗浄用途を警戒している。 米連邦捜査局 (FBI) による2012年度報告書では、資金洗浄を実現するおそれを認めたが、判明した事例が存在しなかったと述べている。 資金洗浄の障害として、取引履歴の公開性を挙げる意見もある。コンシューマーズ・リサーチ(英語版)は2015年に資金洗浄を排除する方策の必要性を挙げるとともに過剰な規制による業界の萎縮を懸念点として挙げた[。

盗難・無許可採掘
伝統的な通貨を扱う業界では、取り引きの途中で資産が不正にアクセスされた場合消費者保護の規制により、事業者が一定の範囲で弁済することが義務づけられているが、ビットコインの取り引きを仲介する事業者の場合、ビットコインが盗難され顧客資産が消失したまま戻らなかった事例が複数回起こった。ビットコインでは取り引きが不可逆であるため、不正アクセス者が資産を一度他者に送ってしまうと元に戻すことができない。

2011年6月、シマンテックは、ボットネットによる隠れた採掘により、ハードウェアの消耗や電力量の増加やコンピュータ温度の上昇の可能性について警告した。コンピューターウイルスに感染した場合、最新ビデオカードに組み込まれているGPUの並列計算帯域が、マルウェアにより消費される[116]。2011年8月中旬、採掘用ボットネットが再び検出され[、その後3ヶ月未満で採掘用トロイの木馬に感染したMac OS Xが発見された。

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