一日一知 人格 ③

MMPIとは
MMPI(ミネソタ多面人格目録)とはハサウェイ,S.Rとマッキンリー,J.Cが開発した質問紙。

MMPIの目的
MMPIの当初の目的は精神医学的診断を行ううえで客観的な指標に照らし合わせることを目的として開発された。
また、その後はパーソナリティを捉えるための検査として広く用いられるようになる。

MMPIの特徴
MMPIの特徴は何といっても、その項目数と下位尺度の豊富さが挙げられる。
質問項目は550項目で次のような14の下位尺度が設定されている。

【臨床尺度】
第1尺度:Hs(心気症)
第2尺度:D(抑うつ)
第3尺度:Hy(ヒステリー)
第4尺度:Pd(精神病質)
第5尺度:Mf(男性性・女性性)
第6尺度:Pa(パラノイア)
第7尺度:Pt(精神衰弱・強迫神経症)
第8尺度:Sc(統合失調症)
第9尺度:Ma(軽躁病)
第0尺度:Si(社会的内向性)
【妥当性尺度】
?尺度(疑問尺度)
L尺度(虚偽尺度)
F尺度(頻度尺度)
K尺度(修正尺度・対処尺度)

臨床尺度は健常者と精神病患者の間で統計的に有意な差がみられた質問項目によって構成されており、精神科の患者と健常者の弁別をするために設定された尺度。
そのため、MMPIは何らかの理論に基づいて作成された尺度ではないということも大きな特徴。
また、質問紙法の欠点の一つに回答の歪み(アンケートに適当に〇をつけてしまうなど)が生じ、適切な内容が把握できなくなってしまうことが挙げられる。
そのため、妥当性尺度を備えた質問紙検査では、受検者の回答態度をチェックし、得られた回答で適切な解釈を行えるかを判断できるようになっている。

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