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In a world where the COVID-19 and death exists.

世界が読み違えた

雲行きが、変わってきました。

初めは、中国の1つの地域の問題のようにすら思えた現象。

今では、世界に拡大していきました。

初めは、「致死率はとても低い」ということが唱えられていました。

今では、日本で最も有名なコメディアンが逝去しました。

初めは、「2週間自粛をすれば…」というようなメッセージが発せられていた期間。

今では、収束時期は、「1年以上」という言葉すら聞こえてくるようになりました。

「コロナはまだ収束しない」

少し前であれば、さほど帯びることのなかった信憑性を、その言葉は帯びています。

コロナと死の存在する世界で

「afterコロナ」(コロナの後)を目指していた世界が

「withコロナ」(コロナとともに)を意識するようになりました。

コロナは致死率が低いと言われていましたが、ここのところ、若年層への危険性も唱えられるようになりました。

世界中で多くの死者を出していることや、日本で最も有名なコメディアンと言っても過言ではない志村けんが逝去したことにより、コロナに「死」というイメージが付随するようになりました。

死は誰しもが必ず通る道ですが、新型コロナウイルスの流行により、それが遍在していることが浮き彫りになりました。

コロナと死の存在する世界。

それが現在の我々の生きる日常です。

そのような世界に、私たちは生きています。

我々にできること

私のお寺、立正寺のある宮崎県では、河野俊嗣県知事が、3月26日に以下のような呼びかけを行いました。

以下、朝日新聞の記事

宮崎県は26日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、休校中の高校などの県立学校を4月1日に再開し、県立図書館や県総合運動公園など8施設も再始動させることを決めた。河野俊嗣知事は記者会見で「今の宮崎の状況は北海道や東京とは違う」とし、経済復興に向け、外食や旅行などでの地産地消を県民に呼びかけ、お花見の実施にも一定の理解を示した。

 県教委によると、各学校は①換気の悪い密閉空間②多くの人が集まる③人と人が近距離で会話する――の3条件が重ならない対策をしたうえで新年度から教育活動を再開させる。入学式に上級生を参加させない、始業式は校内放送のみといった措置が必要になるという。学習の遅れを取り戻すため、各校は課外補習や家庭学習を可能な限り充実させる。部活動は学校単位とし、対外試合などは禁止する。県教委はこうした方針を各市町村教委に通知した。

 会議では、県経済への影響も報告された。66の主要宿泊施設のうち、52施設で計10万3千人のキャンセルがあった。JR九州の3月初旬の在来線収入は前年同期比で半減。タクシーの利用者は激減し、航空の国内線で減便措置が相次ぐ。飲食店の不振や給食停止の影響で農産物や水産物の消費が減り、カツオやアマダイの価格が大幅に下落した。

 こうした事態を受け、河野知事は「経済活性化のために需要喚起が必要」とし、地産地消の取り組みを強める意向を表明。県民向けの「みんなで宮崎を元気にする行動プラン」として、①県産食材を食べる②県外でなく、地元の店で買い物をする③外食やジョギング、サイクリングをする④訪ねたことのない県内市町村を旅する――など10項目を提案した。県職員(約1万5千人)にも週1ランチ、月1ディナーを外食するよう呼びかけたという。

 河野知事は「今の宮崎は、緊急事態宣言をした北海道や週末の外出抑制を呼びかけた東京都のような状況ではない。県民の生活や経済を回復させていくのが大事だ」と語った。花見についても、「少人数で感染防止を徹底するなら、地産地消、経済効果につながる」と理解を示した。

 その一方で、「世界の状況を見ても、コロナの影響は長期戦になる。自粛ムードが緩むことには警戒が必要。密閉空間で大勢が密接にかかわる状況は避けてほしい」「たとえば地震被害のようなエリア限定の復興ではない。全国で、世界で活力が失われる中、いかに宮崎の経済を活性化させるか……難しい課題だ」と言い、苦悩をにじませた。(佐藤修史)

インターネットで河野知事の言動を追っていると、随分早い段階でこの問題が長期化すると見込んでいたようです。
もちろん、他にもそういう識者の方もいることはいましたが、宮崎県におけるコロナのリスクといわゆる自粛をすることによる経済的被害を比較衡量し続け、度々、「応援消費」というメッセージを発信されていました。ある種の慧眼というのでしょうか。
宮崎の経済が疲弊することも見据え、行政の長としてはかなり冷静なリスク管理をされていたと思います。

これは、現在の状況の中、我々にできることとして、応援消費を示された1つの例と言えるでしょう。

では、お寺には何ができるでしょうか。

直接的には、ほとんどないと思います。

お寺にできるのは、少しでも皆さんの心を安穏にすること、それだけです。

しかし、それこそまさに仏教。抜苦与楽です。

身体はお寺の中から動けないことが多いですが、今がまさにお寺の出番と思って、私は今、とにかく思考を進めることに神経を使っています。

今は有事です。

ですが、世界が転換し、例えばオンライン化に示されるように、今まで生じ得なかった関係性が生まれています。

わたしも、オンラインとオフラインとが連動するような取り組みを思考しています。

こうしたことを考えている方との対話も進めています。

我こそはという方、対話しましょう。


森下 恵王 合掌
―――――――
身延山宮崎別院 立正寺 副住職
宮崎県宮崎市末広1-6-1
℡0985-27-1121


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