海を渡り「うどん県」へ
今回の旅は四国の香川です。
香川といえば「うどん県」。
そう名物「讃岐うどん」が有名。
香川のうどんを食べてから、毎年1回はうどんを食べに、はるばる房総からやって来る変わり者です。
四国の玄関口である高松駅。
去年までは瀬戸大橋を通って「サンライズ瀬戸」、もしは「快速マリンライナー」で香川県の高松駅に降りました。
今回は、かつて瀬戸大橋が出来る以前にあった宇高連絡船のルートを辿り、瀬戸内海をフェリーで横断します。2024年、国内唯一の定期寝台特急として運行される「サンライズ瀬戸」は、1972年に誕生した寝台特急「瀬戸」の置き換え車両であり、車両や運行形態を変えながら、今日まで東京と四国を直結する寝台特急であり続けています。
今回はその寝台特急「瀬戸」の軌跡をたどってみました。
まずは「サンライズ出雲」でJR岡山駅で下車。
ここから宇野港線で瀬戸内海に最も近いJR宇野駅に向かいます。
当時の宇高連絡船は1988年に廃止され109年の歴史に幕を閉じました。
その後残った高速艇も1990年に休止となり事実上JRの連絡船は終航となり1991年に完全になくなります。
同様に宇高国道フェリーというフェリー会社がありましたが、瀬戸大橋が完成したおかげで減便となり、このフェリー会社も休止に追い込まれました。
かつての連絡船はありません。
四国汽船のフェリーに乗って、直島を経由することで四国の高松築港へ向かうことが出来ます。もちろん車椅子でどうフェリーに乗船するのかも楽しみでした。
瀬戸内海には島が多く存在するので、海上輸送が構築されています。
色とりどりの船が行き来するので見ていて飽きません。
東京湾ではこんな景色は拝めませんからね。
直島は大小さまざまな島27島で構成される香川県直島町に属しています。
最近では芸術の島して外国人にも人気で、島の大半は海外からの観光客です。
車椅子ではありますが、四国汽船では全く問題なく船旅が楽しめるのはうれしいことです。船内へはエレベーターが完備されています。
船内の設備もあちこちにバリアフリーが施されています。
トイレも多目的トイレがありました。
ドア周りの段差もなく通路も広いので船内の移動はとても楽です。
瀬戸大橋を渡るのもいいのですが、車窓から見える島々と海を船で渡る方が、より瀬戸内海を堪能出来て旅に出た感を味わえます。
今回は直島経由ですが、オリーブラインに乗れば日本の地中海と呼ばれる小豆島へも行くことが出来るので、旅の幅がもっと広がります。
高松築港に到着。
当時は高松駅の手前に高松桟橋駅がありました。
そこには讃岐名物の立ち食いうどんがあったそうです。
2021年に惜しくも閉店した連絡船うどん。
最初に高松に訪れた時にはまだあったのですが、閉店と聞くとあの時に食べておけばよかったと少し後悔しています。
全盛期は高松駅にあった2店で、1日5000杯も売れたそうです。
また、連絡船の最盛期は、連絡船の到着する宇野駅と高松駅では、連絡船や接続列車の座席を確保するために、列車や船から降りた多くの乗客が凄まじいスタートダッシュをかけることが有名でした。
電車の座席を確保したり、連絡船のうどんを食べるために利用客の多くは全力疾走したようです。
この行動は命がけの競争と呼ばれ、「宇野走り」、「高松走り」と 呼ばれ、高知の「窪川走り」と合わせて「四国三大走り」 と呼ばれていました。
そんな光景は想像できませんが、電車で橋で一気に海を渡るよりも、潮風に吹かれながらの船旅もなかなかいいものです。
それでは瓦町の「さか枝うどん」に行って讃岐うどんでも満喫するとしましょう。