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幻の行先 内房線 「佐貫町行」

今回は内房線の、お目にかからないであろう、行先についてみていきます。

内房線といえば、最近ではワンマン運転用のE131系導入により外房線直通列車が運転され、房総半島を半周できるようになりました。
そのワンマン運転の導入に伴って、行先も変化。
姉ヶ崎、木更津、君津、上総湊、保田、館山、千倉、安房鴨川、大原、上総一ノ宮
数多くの行先表示を平日、土日祝とそれぞれ別々に見ることができます。

ただ、今回紹介する行先は、めったに見ることができないであろう行先、その行先は…「佐貫町」。
内房線では、佐貫町という行先はありません。
では、どういった時に見ることができるのでしょうか?

これは、何らかのトラブル(人身事故や車両故障など)や土砂崩れなどの災害が起きた際に行われていた行先となっているそうです。
佐貫町から先は、山の中を走っていく内房線。大雨などで土砂崩れなど発生した際に、折り返し駅に相応しい場所が佐貫町となっているようです。

ホームは、行き違いの1面2線式に加えて事業用車などを停めておける待避設備が設けられていて、2線が埋まっていたとしても短編成であれば一時的に待避させておくことも可能となっています。
そのため、運行可能なギリギリの場所まで動かし、なるべく不通となる区間を無くすという目的もあったのかもしれません。
「佐貫町行」の列車は、全て普通列車で10両編成での運用となっていたそうです。

最近では、2013年の台風26号の影響で、佐貫町~浜金谷の区間において大規模な土砂崩れが発生、そこで「佐貫町行」が誕生したようです。

その際、209系による10両編成が担当していたようですが、通常折り返し駅とならない佐貫町駅は、行先表示がなく、
「内房線 各駅停車」というLED電光表示になっていたそうです。

現在は、本数も少なくなっていることから君津駅で折り返す形をとることが多くなっています。
君津で、総武快速線や京葉線の接続ができ、不通となったとしても、迂回路として外房線との接続駅まで速達できる車両と接続可能となることから、君津駅となっていると考えられます。

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