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昭和と令和が融合する「しなの鉄道」

今回は「しなの鉄道」について、少し書いてみたいと思います。
上越新幹線の開通に伴い、JR(旧国鉄)から第三セクターとして誕生したのが「しなの鉄道」です。

信州の人気スポットである軽井沢や小諸、そして「北しなの線」を加えれば妙高高原まで足を伸ばす観光路線です。
と、言っても観光だけでは経営は出来ません。
「しなの鉄道」は地域沿線の東御市、千曲市 、小諸市 、上田市と一緒になり、しなの鉄道沿線地域の回遊性向上プロジェクトを行っています。様々なモビリティで沿線の各拠点を結び、生活や観光の質を向上させるための検討を行っているそうです。


鉄道が生き残るには地域に深く根を下ろすことの大切さは、香川県の「ことでん」にも通じるものがあります。

そんな人気の「しなの鉄道」は、鉄道会社としても様々な取り組みをしています。

2022年11月27日に「北しなの線」の牟礼駅にて、「北しなの線オータムフェスタ」が開催されました。
これは、牟礼駅の駅舎竣工100周年および北しなの線開業25周年を記念したイベントです。イベントでは、県内外から鉄道会社が出店をし、千葉県からぬれ煎餅で馴染みの銚子電鉄が出店に訪れていいました。
また、鉄道部品など貴重な品の販売も行われていたそうです。
牟礼駅では、115系S3編成(山湘南色)が展示され、4種類のヘッドマークを掲出、幕交換も行われました。

車両にヘッドマークを付けて走ることも多く、過去には115系山湘南色(S3編成)の「スノートレイン信州」や、「中央本線115系リバイバル号」115系山スカ色(S26編成)と115系長野色(S15編成)などもありました。


現在でも数少ない旧国鉄車両115系が走る「しなの鉄道」は、鉄道ファンにとっても人気の鉄道会社です。また、ななつ星をデザインした水戸岡鋭治氏が手掛けた「ろくもん」は、全席指定のリゾート列車。水戸岡氏本人は「ななつ星を除けば、全国の観光列車のナンバーワン」と発言しています。


そんな「しなの鉄道」にも新型の車両はあります。
現在も活躍する115系の老朽化および車両更新時期により、置き換える形で導入されました。

車両はSR1と呼ばれ、上越線などで運用されるE129系をベースに作られ、「しなの鉄道」では有料快速で使用される「ライナー用」と普通などに使用される「一般用」の2種類が誕生。
「ライナー用」は100番代、「一般用」は200番代・300番代に分類されます。


有料快速で使用する「ライナー用」は、『より快適に』そして『より速い』移動空間を提供することで、信州を訪れた方々と沿線に幸せをもたらす『爽やかな新風』になりたい、という思いが込められてます。

車両外観デザインは、「一般用」と異なっており、青を基調としたデザインで『信州の爽やかな風』や『沿線の豊かな風景』を表現。ロイヤルブルーとシャンパンゴールドは、旅の上質感、高級感を演出しています。
緑と水色のラインは、沿線の『山並み』と『清流』が表現されています。


内装デザインは、座席ではデュアルシートを採用し、有料快速では座席を進行方向へ転換、机などが設置されており、指定席列車らしい空間になります。この座席は、ロングシートにもなり、「一般用」の運用としても利用できる優れもの車両。

車両のシンボルマークは、12枚のリーフをモチーフとしたデザインとなっていて、このリーフは、沿線の12市町と長野県を表しています。
リング状にしなの鉄道の社章を囲むことで、沿線を輝かせる太陽をイメージ。カラーバージョンのデザインでは、信州の四季の移り変わりが表現されています。


「一般用」は、従来の115系しなの鉄道塗装を踏襲したデザインで、車両前面には『しなの鉄道ロゴマーク』がデザインされています。内装デザインは、有料快速と異なりロングシートを採用。


「ライナー用」は、平日の「しなのサンライズ・サンセット号」と休日の「軽井沢リゾート号」の運用に使用され、日中の快速運用や団体運用に使用されるなど、幅広く活用されています。「一般用」は、普通を中心に115系と共通運用されているそうです。

そんな新旧の魅力的な車両が走る「しなの鉄道」。
高原の風に乗ってみませんか。

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