見出し画像

2025.1 短歌まとめ

2025.1.1〜4

ゆひらって言ってみたいなあなたへとアイスのスプーンくわえ   とけゆく

天と地が逆さになってくれたなら雪は落ちずにすむのでしょうね

怪獣短歌

怪獣の苦悩

怪獣はいつも敵《かたき》の役割でこころの疲れ気づく間もなく

怪獣の視線の先にネッシーが(あいつはいいな、人気者でさ)

怪獣として新宿の街みおろせば孤独の風を感じ   隠して

2025.1.2

死に絶えた珊瑚のようにカラカラな乾いた冬にあたたかなキス

爆睡した。
デパート3つ掛け持ちで𓂃 💸
ランチにワッフル食べて、つ、疲れたー

嵩増す荷   心、るたった踊りだし明日からの調べ歩みだす今日

2025.1.3

2025年の抱負
「あ」のように柔らかな流れもちながら「を」の重み足し   コトン、シーソー

2025.1.4
刻刻と濃くなってゆく空の色   天使が重ねる天幕ゆれる

回すミルからはこぼれるコーヒーの香りが補充   ゆるむリビング

お題:コーヒー

2025.1.5〜11

2025.1.5
がむしゃらに追いかけていたこともある葉桜のように美学を脱いで

想い出はアイスとともに溶けました(回収を待つ   プラのスプーン)

君のこと残らず消えたはずなのにアイスを食んでいます、今また

爪弾く指のやわらかさ   薄青き静脈さえも流れゆるやか

お題:ギター

2025.1.6
寄せる波   引力のような君の笑み眼裏《まなうら》にたたみひらく喜び

逆光で顔の見えない人生に灯台として太陽を呼ぶ

雨のなか皆が家路へ急ぐよう早く消えてよ、君とのすべて

まだ止まぬ霧雨になった今もまだしっとり濡れたままの思い出

お題:スピード

君の瞳《め》が私を忘れてしまうほど ミロのヴィーナス、魂つかむ

ルーブルを締め出されてる月までもカノジョの口からI love youを

腕がなくとも凛と佇むヴィーナスはためらいのない美のなかにすむ

2025.1.7


林檎の実、実ることなどないでしょう片頭痛のよう君を想って

頭痛へと変わっていくは諦めを諦めをまだできないからで

お題:頭

2025.1.8
天使の事情

春一番   天使が吹いた口笛で誘われてきて花、舞い上がる

泣き出した天使の声を聞きつけて木枯らし葉を連れダンスの癒し

2025.1.9

地獄短歌

紫煙

輪をつくり君が吐き出す煙には恋の溜息入ってますか?

あの空は紫煙を含む空だから予約しました。私のものよ

2025.1.10
春風が目覚めないまま昼休み   オープニングのない映画をみてる

2025.1.10
彷徨い

公園のベンチに座る   鳩はまだ餌を求めてぐるぐる回る

魂はからだをぬけて大気へときみを求めてきみを求めて

雨、雪、霰《あられ》、霙《みぞれ》、雹《ひょう》。とけそうな霙《みぞれ》を雹《ひょう》と霰《あられ》がまもる

ほろ酔いの頬のあかさを隠してもワイングラスが映してる、赤

公園にふらっと寄ったハト一羽   鳩サブレーのモデルとなった

今日買ったから🤣🤣🤣
ほろ酔いだから🤣🤣🤣
歌たのしー(´>∀<`)ゝ
鳩サブレー買ってきたんよ🤣🤣🤣

2025.1.11
とかげまろぅさんに一首引いていただきました。
えいやーでやらず良かった♡

ありがとうございます🫠💞

想い出はアイスとともに溶けました(回収を待つ プラのスプーン)

移ろい

このこころ春から夏になるようにこころの先はあなたから君

時にこころは焦げてゆく。嫉妬/怨嗟がそうさせて色もうつろう

とはいえどやっぱり君が好きですと言えるほどには君が好きです

2025.1.12〜18

2025.1.12
不自由なわたしを脱いでまといたいモモもサクラも、「春」のすべて

2025.1.13
表紙にはドガの踊り子   図書室はバレエ鑑賞の舞台へかわる

テーマ詠:図書室

脇役の木製机はまんなかで   静かな「時」をともに過ごした

テーマ詠:図書室

この坂をのぼったならばまた違う私の景色になるのだろうか

いつの間にこんなとこまで来たのかと見上げてみれば   空が近くて

お題:坂

2025.1.14
ここからが最終章というように突き当たる戸を右へと繰った

テーマ詠:図書室

燃えたぎるフレアのような火をくぐり王の威厳で降りるライオン

お題:サーカス

渦を巻く火焔《かえん》のなかを歩くようせめて飲み干すレモンスカッシ

2025.11.15
おおきな影

土手に咲くすみれのような私にも手折ることなく君は触れてく

背伸びでは届かぬ距離に君がいて包まれてゆくおおきな影に

お題:ヒーロー

塵までも光の粒を浴びたなら透明な虹をつくる図書室

テーマ詠:図書室

2025.1.16
おおらかな君

ピーマンにニンジン、セロリ、なにもかもごとごと煮てる   塩/味噌/醤油

万国旗みたいだなんて言いながら君の微笑み   味を変えてく

お題:鍋

孤島へと君はゆくよう端の席   静寂《しじま》の海でオールをはなし

テーマ詠:図書室

指、それはあなたに触れるだけにある   滴るワインのように、唇

2025.1.17
誰も知らないちいさな命

訃報欄   掲載される人だけが大きな命なわけなどなくて

あの人は逝ってしまった   だけどまだ誰も知らないちいさな命

本当は大小なんてないのにね今の住処《すみか》はここよ、ここなの

恋もまた雪なのでしょう   溶けてゆくようにあなたにそっと触れては

2025.1.19〜25

2025.1.19
目が撫でる文字が喜ぶかのように君の指先   行間、泳ぐ

テーマ詠:図書室

コンペの結果、佳作に引いていただきました。

ありがとうございます(♥︎︎ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾

不自由なわたしを脱いでまといたいモモもサクラも、「春」のすべてを

幾千の星があるのか分からないように私の想い   あなたに

誰にでも楽園となる場所がある   例えばそれが君の胸とか

昨日🐭の国に行ったから🤭
推敲しなきゃなのがいっぱいあって即詠に逃げる人
(・・*悩)。。oO

2025.1.20
しずかなる楽園に眠る文字の声を聞くかのように子は本をとる

テーマ詠:図書室

NHK短歌

佳作として二首引いていただきました。
ありがとうございます。

大森静佳先生  プレゼント

「ありがとう」君からもらう言葉には森林浴のやさしさがある

川野里子先生  胡桃

あの人にぶつけられない感情がつぶした胡桃にあらわれている

ひとりでも淋しくないと言うように「あ」から「ん」まで語りかけてく

テーマ詠:図書室

2025.1.21
自由詠部門にて引いていただきました。
AIさん?ありがとうございます!(´▽`)

寄せる波   引力のような君の笑み眼裏たたみひらく喜び

ひとさじの蜜を飲み干すようにして甘さの果てを知りたくなった

2025.1.22
人工甘味料

かき氷   赤く染めてるこの赤は君を想うほど赤くはなくて

嘘の波。XがYを好きだって噂が襲う、私は貝に

恋なんて人工甘味料みたい   染まりゆくほど甘さ広がる

2025.1.23

2025.1.24
輪廻する日日

陽が皆の笑みを照らして東京の空の青さが保たれている

東の空の目覚めを待って星星は息を吐いてる光の粒で

薔薇の棘をあなたの胸にそっと刺し刻印として愛でてゆきたい

残り香のように心にきみがいて抱えて眠るひとりの夜は

夕暮れの図書室でこころ癒すとき「が」「ん」「ば」「れ」の文字を繋げば星座

2025.1.25
つまらない町にきましたつまらない   ここには君の足跡《あしあと》もない

知らぬ間に落ちた花びら君がとる運指のように滑らかな指

2025.1.26〜31

2025.1.26
遺作まで

吹き荒れる心のなかを嵐とか飛び交うバケツが雨を降らせた

本当のあなたを誰も知らなくて知りたいと思うことは罪だと

遺作まで歌を詠むほど愛しても愛されるとは限らぬが常

矢のような言葉が刺さりこぼれ落つ   涙色した鱗の欠片

2025.1.26
首筋の血脈がどくり波打って春の息吹を掴む恐竜

2025.1.27
目の前のしっぽをかるく引いたなら未来の光が射してきました

一切の青を引き連れ風ながれ青の隙間にひとり佇む

下の写真より

逆光のなかであなたは「グー出す」と   信じていいの?その笑み   すべて

さよならと指切りをしたその日から痛む小指に滲む包帯

初句:さよならと

2025.1.28
林檎に罪はあるのか

渡されてルビーのような輝きを放つ林檎を食んだ白雪

ぽとり落つ   床に転がる林檎にはグリムの視線はもう届かない

毒により最初に息を閉ざされた林檎は朽ちて朽ちてゆくだけ

迷路みたい   君のこころに入るたび出れなくなるのここにいさせて

もうすぐたにし賞に引いていただきました。

あの有名なゆひら、を使わせていただいてよかった(´>∀<`)ゝ

本歌取りまではしなかった(できなかった?)けど(´>∀<`)ゝ

ほむほむの、あのゆひら、好きで、どこかで使いたかったんだよねー🫠🫶🫶
私が言ってみたいな、なんだ🤭

ゆひらって言ってみたいなあなたへとアイスのスプーンくわえ とけてく

2025.1.29
旅帰り   鯖寿司を食み酸っぱさに過去となってく思い出かさね

不自然なくらいに世界がゆがんでく   雨音にしずむ別れのことば

初恋はピアノの音色ひびくよう   踊るわたしを笑むはひまわり

愛すらも呪いなのでしょう   囚われて縛られてゆく、想いとなって

お題:呪い

2025.1.30
人はみな炎のようなゆらめきを抱えてるから弱くて強い

半分こってあなたがくれたチョコレート甘さのなかに愛をみつけた

2025.1.31
青空に夏の一部を切り割いて振り下ろしてく   西瓜は赤い

個性とは色鉛筆のようだから重なり合って彩ってこう

愛の毒   浴びたかのように咲き乱れきみを香りで酔わせてみたい

月まとめ

いいなと思ったら応援しよう!