2024.8短歌まとめ
2024.8.1〜3
2024.8.1
きみにだけ天使が射った矢がささる わたしの愛がみえていますか
2024.8.2
ゆびさきに媚薬をただよわせるきみが髪にふれたらそれはもう恋
2024.8.3
やわらかな薄氷たちほどけては満たされてゆくほろろほろろと
聖地の寛永堂さん(目白)でかき氷食べてきたー!
聖食?のくずきりは今の時期なかったけど(絶品🤤)これもおいしかった!
2024.8.4〜10
2024.8.4
ベクトルが向かいゆくさきそれぞれで例えばそれが君じゃなくても
仰向けに蝉の死がいがよこたわる終わったんだね、キミのひとなつ
風にのりきみらの願い空に舞う 響きわたる音、鮮やかな空
2024.8.5
竜巻に地上で耐えた砂たちが飛べる喜びしる午後の日よ
レクサスがトンネルでれば出迎える ANAのブルーが空へと待機
ながれてく なみだがるるるあふれだし傘をさせない、道玄坂は
2024.8.6
かるくなるあなたのことを忘れると ドーナツひとつ食べてみようか
ねぇきみを好きなのぜんぶバレてるの?桃色空気、沈殿してよ
2024.8.7
「今」という一瞬は宇宙《そら》のキリトリでアンモナイトが語り部となる
2024.8.8
とまらない地球《ほし》が自転をすることも侵攻がすべて無にすることも
雪、つらら、しびれるような寒さよりきみへの想いで焦げている今
薔薇の棘あなたの腕にそっと刺し刻印として愛でてゆきたい
2024.8.9
限りなく楽しいことを浮かべてもこころの暗渠がうちけしてゆく
現実はこんなもんだと語るのは証明写真くらいなものだ
あなたへの熱が冷めないハチドリのわたしはいつも蜜をもとめて
2024.8.11〜17
2024.8.11
描いてた「大人」にはなっていなくともわたしの道に花花は咲く
2024.8.12
牡丹の葉が西陽をのんで病んでゆく 傘を傘をとココロの声が
ひそんでるベルギービールに思い出が 苦いなかにも甘さがあった
2024.8.14
線香を祖父母にあげた帰りみち蝉の合唱なぜかやさしい
創作お題
「秘密の部屋」
彼のいるへやの境い目あいまいで過去とうつつを行き来している
2024.8.15
致死量ほどの愛をひとさじくれたなら「今」の未来はわたしにはなく
平らかに和やかになる今日のひを知らずに逝った命と命
台風が鬱憤をはらすよう迫る 送った御霊はしずかに墓所へ
君がいう「波長が合うね」その波長 恋人ですか?友人ですか?
2024.8.16
ひぐらしとヒビがはいったビルの壁 もうだめになるふたりをうつす
ねえあなた、手を離すなら台風の日にしてほしい訳があるから
「こんにちは」みたいにきみはキスをする 赤みを増した百日紅たち
秒針を追いかけてたら地球って回ってるんだとふと思う午後
汗だよと強がるわたしに背をむけて感情ぽとり落としてく、夏
傷口に花をいけよう つらくとも花咲くとこに蝶がくるから
2024.8.18〜24
2024.8.18
ひとりでいるのがさびしいからじゃないんだよ君といるからふたりがいいの
2024.8.19
「諭吉」ってよべなくなることさびしがりちょっと「栄一」待ったりしてる
猫吸えば行き先だってわかっちゃうひなたのにおいが今日もしていて
2024.8.20
るるんららあなたといればるるんらら踊りだしそう 空も飛べるよ
サファイアを砕いたようなかき氷 真っ青な海、舌にとけてく
2024.8.21
プレゼンは大好きだけど思ってる 私は大門未知子になると
なまはげを怖がる子らの魂もいつか汚れてしまうのだろう
虫の声ひびかせている夜をあるきぬるまる風が手にするバトン
繋がる空に別天地
新たな出会いに色づく時間
帰途につくスーツケースはのったりと重いあしどりさびしさ隠す
転んだら髪の毛か靴を置いてゆく なぞめくお墓、おさなごころに
2024.8.22
きみを目で追い出したのが始まりの幼心はまだ(恋)しらず
台風のうずにまかれていくようにあなたの毒がわたしを巡る
2024.8.23
ていねいに梯子をかけて虹のうえ座ってみたい そんな夢みて
このしっぽは君をからめるためなのよ潜り込むからギュッとしてよね
雨がもし神様の涙だったなら嫌いになんてなれないじゃない
炭酸のペットボトルをあける音 青春がはじけてるかのごとく
2024.8.24
おなじ月 誰かとみてるあなたへの想い欠けても月は満ちてく
ラブレターに甘い言葉を綴ってく アイスが嫉妬してしまうほど
2024.8.25~31
2024.8.25
パリリリとこころの傷が開くときなぐさめながら月抱きしめる
2024.8.26
忙しない人の波にのまれてく 月までもまた沈みゆくのか
沿道の花壇の草をつむひとにシロツメクサの花かんむりを
2024.8.27
停電で闇が浮かんでくる夜にプラネタリウムをライトでつくる
大空に雲の影絵がひろがって大地に立つはちいさなわたし
2024.8.29
薄あかりわたしの道を照らしてる月が導くわたしの未来
白湯ふたつ並べてふたり満月を半月にして飲みほしている
ぽわぷわり御霊がおよぐ夏の日に祖母に会いたいまた話したい
2024.8.30
太陽もかげる砂嵐のなかを今日もわたしは独り彷徨う
雲てらしポエムのようなやさしさで月は西へと姿をけした
あと五分待ってあなたがこなければ手をさしのべて月とワルツを
おしゃれカフェのメニューに入らないキミのさびしげな顔、小倉トースト
茹でられてパンにならんでおやすみをしているような小倉トースト
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