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弱音を吐ける子に育てる

子どもが学校での出来事を話してくれないと
不安になっているお母さんの話を
子育て相談の現場でたくさん聞いてきた。

それを紐解く為に
どんな風に子どもと会話をしているか
教えてもらうのだが

「今日、嫌だったことない?」

と子どもに聞いているお母さんがいた。

子どもの返事は

「ない」

以上終わり。

「なんでうちの子はなんにも話して
くれないんだろー!」

そうではなく、
この場合、質問の仕方がまずい。

「嫌なことなかった?」と聞かれたら
嫌なことを探すのがひとの心理。

ということは
「ない」という子どもの返答に喜ばないとね!
落ち込んでる場合じゃない。

では、嫌なことを聞くのがNGなら
「楽しいことなかった?」と
聞けばいいということでもない。

聞くなら
「今日、学校どうだった?」かな。

だって、学校って楽しいだけじゃないよね。
自分の子ども時代を振り返るとよくわかる。

学校は楽しこともあるけど
嫌なことも山ほどあった。

なんなら
わたしは小学校は行かなきゃいけないところ
だと思い込んで、我慢して行っていたから。

小1の時に学校に行きたくなくて嘘ついて
「お腹痛い」って母に言っていた。

母はすぐに医者に連れて行き、学校へわたしを
送り、自分は仕事へ行くことを繰り返していた。

母が仕事と家事に追われ、イライラしていたのも
子どもごころににわかっていた。

でも、どうしても学校に行きたくなくて
ごねまくったことがあったんだ。

そしたら

猛烈に怒られた。。。

怒られて、肚何度も蹴られた。。。
いまなら虐待じゃないか!

あの瞬間、わたしは「学校に行きたくない」と
母に言うのを諦めたんだと思う。

それ以降、嫌だけど、学校に友達いないけど
学校に行かないという選択を選ばなくなった。

ここまで読んで「ひどい親」と思うかもだけど
戦後母親を小6で亡くし、大変な時代を
生き抜いてきたわたしの母。

食うだけには困らせたくない。
自分よりもちゃんとした学歴をつけさせて
あげたいと3人の娘を育て上げた母。

自分の理想を押し付けてきたこともあったけど
今はもう年老いた母にわだかまりは一切ない。
全部母なりの子どもへの精一杯の愛情だったんだ
とわかったから。
長くなるので、それについてはこちらの記事で。

だから「学校に行かない」と不登校を
選択している子の話を聞くと
すごいなと羨ましく思う。

わたしはそこまでの強さがなかった。

うちの息子2人は学校は楽しかったみたいで
喜んで行っていたけど(部活しに行ってた?)
それなりに嫌なことは多々あったと思う。

わたしの子育ては知識もあった分、
「子どもの話を聴く」ことをいちばん
大切にしていた。

だってね、
子どもって話を聴いてるだけなのに
どんどん話をしてくれるから
おもしろかったんだよね。

お風呂はリラクゼーション場でしょ。
子どもってお風呂でめっちゃしゃべるなと
思ってね。

あの頃はフルタイムの仕事もしていたから
お風呂に一緒に入ることが親子の時間
だったんだね。

それと寝る前もよく喋るんだよね。

そりゃそうだよね。
寝る時間も親子で一緒にいれる大事な
時間だからね。

でもさ、いつも楽しい話だったらいいけど
こころが痛くなるような話や
学校生活が心配になる話も
聴いていたよ。

愚痴もあったし、弱音もた~くさん聴いてきた。
親だから子どものつらい話は
胸がザワザワしたし、
わたしが苦しくなることもあった。

でもさ、弱音を吐ける相手がいることって
大事なことなんだよね。

だって、信頼しているひとにしか弱音って
吐けないじゃない。

だから子どもの弱音って親にとっては
光栄なことなんだよ!

子どもは絶対的に親から話を聴いてもらうことで
安心できるんだ。

大人だってさ、
何も解決しなくても、話を聞いてもらえるだけで
ホッとするときってあるよね。

ひとは弱音を吐きながら強くなっていくんだよ。

成人して育った息子から
「話を聴いてくれてありがとう」なんて
言われたことはないけどね。

わたしは息子に
「学校で嫌なことなかった?」とも
「学校、楽しかった?」とも
「学校、どうだった?」とも
聞いたことはない。

じゃあ、なんで子どもが話してくれたのか?

それは子どもが話をしてきた時は
一生懸命聴くことを心に決めて行動していたから。

子どもが小学校低学年ぐらいまでは
忙しいときは「また後で聞かせてね」は
通用するけど

思春期近くなると「また後でね」は
二度とその話は聞けないかもしれないのだよ。
だから、家事が途中だろうがなんだろうが
手を止めて子どもの話を聞いていたなあ。

だって、子どもは

「お母さん、今、話を聞いてほしい」

なんだよね。

大人も同じじゃない?

だから「聞く」ことを
これからも伝えていきたいなと思っている。

これは新潟県村上市で子育て支援センターの
職員さんに向けての研修会の様子。
(講座のご要望がありましたらお声かけください!)

演題「子育て支援とすべてに使える話の聴き方」

話を聴くことって
子育て支援だけじゃなくて
子育てにも
ママ友にも
旦那さんにも
お姑さんでも
近所のおばちゃんでも
ぜーんぶに通用するんだよね!

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