子どもの不登校で思うこと
新学期がはじまりましたね。
行政関係の子育て相談業務をやっている頃は
子どもの新学期の不安や
子どもが学校へ行きたがらない
不登校等々・・・
学校関係の相談が増える時期でした。
行政関係の子育て相談を10年やっていました。
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「子どもが学校へ行かない」
わたしは子どもの頃、
我慢して学校に通っていたから
学校行きたくない気持ちはよくわかる!
でも、うちの子は喜んで学校へ行く子だったので
不登校の親の経験はない。
「あなたには不登校の子の親の本当の気持ちは
わからないでしょ」
と言われれば、その通りなのですが
学校の先生が言うようなアドバイスだけは
絶対しないと決めていました。
勤め先の相談機関が行政関係だったので
教育委員会の先生ともお仕事をさせて
いただいておりましたので
不登校の相談についてもアドバイスを頂戴
していたんですよね。
「子どもが学校に行かないなら、
家で本人の楽しいこと。
例えばスマホとかゲームをさせないように。
生活のリズムは崩さず、
学校がやっている時間帯は家でも同じような
生活をしてくださいと親御さんに
お伝えしてます」
とおっしゃっていた先生がいらっしゃいまして。
先生の話は最もだし、よく理解できる。
でも、なんか違うよなって思ったんですよね。
というか、思いますよね?
子どもに家で好きなこと
思いっきりやらせてあげたら
もしかしたら学校へ行く道だって
あるかもでしょ?
不登校までいかずとも
「今日は疲れたから学校へ行かない」という
お子さんだっている。
そういう相談もよくありました。
そもそも、
いい加減、不登校という言葉を使うのを
やめたらいいのにね。
なんで登校に「不」を付けるんだろう。
ちょっと話が逸れてしまいましたが
では、子育て相談員のわたしにできる
不登校の支援とは?
悩んでいるお母さんの話を聴くこと。
これだけです。
でも、これがとっても大事なことだと
いつも思います。
なぜ、不登校に悩むのか?
その奥には「学校に行ってほしい」という
気持ちがあるから。
学校に対してどんな風に思っているのか、
学校に通わないことに対してどんな気持ちが
湧き上がって苦しくなってしまうのか、
その気持ちの整理を「聴くこと」で
一緒に行っていくのです。
自分の本当の気持ちを知ることで
はじめて向き合えることがあります。
きっと教育関係機関の不登校の相談機関も
ここを丁寧にやっているのではないかと
思います。
高校3年生の男の子のお母さんが息子さんの
不登校で悩んでおり、
継続的にお話を聴かせて
いただいたことがありました。
お母さんのこころの葛藤。
気持ちの揺れ。
戸惑い。
不安。
心配。
先の見えない未来に不安を感じるのは
誰でも同じ。
よその子と比べてしまうことも
あったでしょう。
子どもの不登校は
夫婦の教育に対する意見の不一致も
浮き彫りになり、そこと向き合わなければ
いけない現実がやってくることもあります。
「もうわたし、どこかに消えていなくなりたいです」
と弱音を吐きながらも
それでも懸命に息子さんを支えていかれた、
そんなお母さんでした。
とてもまじめで一生懸命な方でした。
弱音を吐ける子に育てるという
記事を書きましたが
大人にも大事なんですよね。
弱音を吐くことが。
その息子さんですが
高校生の時に不登校の子が行ける居場所を
開設したことがきっかけで
(それだけでもすごいのに)
今は大学に通い、
スクールカウンセラーを目指しいて
いるとのこと。
不登校を通してこの家庭に
何が起こっていたのか?
家族の創りなおしをしていたのかも
しれません。
一度崩壊したからこそ、
そこから立て直し、
各々の生きる道を見出した。
そして子どもは自立していった。
素晴らしいなと思うのです。
だから何が起こっても
きっとそれはうまくいくようになっている。
でも、うまくいくなんて信じられない時が
あって、もちろんいい。
それも含めて
全部、全部、人生の大事なプロセス
なのだから。
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