ビジネスにおける思考の次元と脳の負荷
GoodBrainというブレインテックサービス、絶賛立ち上げ中の太田良です。
脳のブレインくんは基本、なまけもの。高負荷な作業が振られようとすると巧みにサボろうとします。
ビジュアルで例えるなら、岡崎体育くんみたいな感じ。
でも、やるときはやるので、覚醒モードのブレインくんはキレッキレのダンシング体育くんを想像してほしい。
ビジネスにおける思考の次元と脳の負荷
この脳の負荷について、ビジネスにおける脳の思考次元というものがあるように思い、図示してみることにした。
1次元の世界は、脳への負荷が低くて効率が良く、高負荷な思考を避ける、ルールやフロー整備された環境。そして繰り返しの業務。よく頭を酷使した後に、単純作業を行うと気分展開できるのは、この負荷からの開放からくるのではないかと思う。経験則だけの意思決定(直感、バイアス)や、マニュアルやルール、上司の管理による第三者に意思決定を委ねられる世界はブレインくんにとっては居心地が良いのです。
2次元の世界に生きる人は心地良し悪しを、ビジネスとパーソナルなことを分けて対応できるので、心地悪いことでも、ビジネスと割り切って処理できる。たまに業務上のアドバイスを私的な人格否定と悲観的に捉えて、落ち込んだりする人がいる。そういう人は大体、自分自身、誰からも好かれるいい人でいようとする。人は仕事で評価されるのではなく、いい人かどうかで評価されるものと考えている節がある。つまり彼らは1次元の人なのだ。
仕事ができると言われる人は、その上の3次元に生きる人。構造的でロジカルな思考による、合理的な意思決定は脳への負荷が高い。これを高速にできる人は優秀な人が多い。ロジカルに高速に的確に意思決定や問題解決を行える人がいる、そんな人は3次元の人だ。
経営者として重要なのは、この次元の違う人たちを、どうハレーションを起こさずにうまく配置するのかだ。GoodかBadしかない1次元の人と、3次元の人との衝突はぜひ避けるよう工夫したい。1次元の人にとって、3次元の人の話は理解できないし、ちょっと耳の痛いビジネス上の注意やアドバイスは、個人攻撃だとか、思いやりがないと攻撃されてしてしまう。
さらに、3次元の人は2次元の人が見ている4象限を、高度を変えて、経営視点で物を言う時と労働者視点で考えることがある。それを、1次元の人は「あの人は言ってることがコロコロ変わる」と批判する。こんなことで批判されれば、3次元の人のモチベーションは下がる。まさに「まぜるな危険」な関係性。解決策としては、3次元の人を管理者などにして高低差を設けるか、3次元の人を我慢させるか、1次元の人をひたすら「心地よい状態」に留めておくことくらいかしら。
2次元のサンプルシーン
2次元を4象限に分けるとこんな感じ。業務上、交わされる話は、基本、右のビジネスだと思うのがいい。上段の心地よい話は、パーソナルに取ったからと言ってなにか問題が起こることはないが、気をつけるべきは4象限の右下「心地悪いビジネス」の話を、パーソナルに取らないようにする、ということだ。脳の特性として、嫌なこと、脳に負荷をかけるシーンでは、ヒューリスティックというそうだが、人は直感的かつ感情的にものを捉えてしまいがち。つまりビジネスではなく、パーソナルに捉えてしまいがちなのだ。
そして、そもそも1次元の人にとっては、「心地悪いビジネス」の話はGood or Badしかなければ、単に心地悪い話でしかないので、よかれと思ってアドバイスや注意したことでも、個人的なものとして捉え、感情的な反発を招いてしまう。
360度動画を2Dの動画再生プレイヤーで正しく表示できないのと同じで、相手の思考次元に合わせて、コンテンツを投入しないと、意図したことは伝わらない。相手の思考次元に合わせて話すことが肝要だ。
こうやって、日々、脳=ブレインくんと向き合いながら暮らしてみると、自分や他人の脳と向き合うことに、より平和で健康に暮らすための手軽で効果的なヒントが隠されていることに気づくのでありました。