世界を旅するキッチン:ペルー料理
自宅でペルー・ウィークということで、週末恒例の世界を旅する手料理に挑戦してみました。
今回「荒井商店のペルー料理」本等を参考に、必要な独自の食材(ペルー産の紫オリーブやチョクロ:ペルー産ジャイアントコーン)や調味料を通販で手配しましたが(クイはさすがになかったですがw)、アヒと呼ばれる唐辛子は種類が色々あって、しかも辛味というより旨味を活性化させる隠し味として使うのに感心しました。まずは前日からサルサ(ソース)を仕込んで、いよいよ未知の世界の料理体験。
ランチは、ペルーと言えばセビーチェ、ということで白身魚のセビーチェ、ソパ・デ・キヌア (ペルー風キヌアのスープ)にじゃがいものワンカヨ風(パパ・アラ・ワンカイーナ)、さらに豚バラ肉とコリアンダーの炊き込みご飯(アロス・コンチャンチョ)をメインに。
ディナーはさらにタコの冷製・オリーブのソースに、ペルー中華の人気料理・牛肉の野菜炒め(ロモ・サルタード)を作りました。日本人好みで馴染みを感じて、どれも美味しい!
ペルーと言えば、トマト、ジャガイモ、カボチャ、サツマイモ、唐辛子、トウモロコシをはじめ、実に現在世界で常食されている食物の約20%が、アンデス原産だそう。
そしてアンデスの郷土料理だけでなく、植民地時代のスペイン料理から奴隷として移住したアフリカ人の豆料理、独立後は世界中から移民が新たな食文化をもたらしてきたそうで、ペルー中華「チーファ」や日系料理「ニッケイ」のように、現代のペルーの食は多様性豊かで実に面白いですね。
マリアージュはペルーワインとビールで。16世紀の植民地化で誕生した南米最古のワイナリー・大使館御用達のTACAMA(タカマ)の白(シャルドネ)とセレクションエスペシャルの赤(タナ・プティヴェルド)は、現代的で洗練されていて驚きました。
自宅で世界旅行では、ただ料理するだけでなく、その国の旅行ガイドも読み、娘も一緒に歴史と文化を本などで学んでいるのですが、ペルーの誇り高い文明、そして人口が1/10以下に減少した植民地時代の非業の歴史には圧倒されました。
そして日系二世で大統領になったアルベルト・フジモリ氏の経歴を読んでいたら、カルロス・ゴーンもビックリの、ジェットコースターのような人生に驚愕。現代ペルー史を一人の人生で語れる、生きる現代史。これ、映画化したら絶対面白いはず!