世界を旅するキッチン:ブータン料理
もう夏真っ盛りの8月に入りましたね。今週の世界を旅するキッチンは、この暑さに負けじと、「世界一辛い料理」と言われるブータン料理に挑戦してみました。
ブータンといえば、インドと中国の大国に挟まれたチベット仏教徒の国で、ヒマラヤ山脈の高地から南部の低地まで7400m以上の高低差がある国土が特徴的。GDPではなくGNH(国民幸福量)を発展の指針として取り入れているのが有名ですね。
そしてブータン料理といえば、唐辛子が欠かせず、香辛料ではなく「野菜」としてたっぷり使うため、とにかく辛美味い。なぜ唐辛子をこんなに使うのか、歴史的な説明は色々あるようですが、標高の高い土地で寒い中体を温めるためとか。クリーム煮的にチーズもよく使います。また赤米(チュンマップ)や蕎麦をよく食べ、それ以外にブータンでは玉葱やにんじん、ジャガイモ、大根、ゴーヤやブロッコリーなど野菜をたくさん使うそう。
実はブータン料理で日本と同じような野菜を食べるようになったのは、西岡京治さんという日本人が1960年代にブータンに渡り、30年近くも農業の栽培方法を指導したからだそう。
西岡さんは農業の生産効率や食料自給率向上に貢献を果たし、当時の国王からブータンにおける民間の最高位「ダショー」の称号も授与してほとんどのブータン人が知っている名前だそうで、素晴らしいですね。
ということで今回は、代々木上原のブータン料理専門店・カデモブタンのメニューなども参照しながら、ジャシャマル(鶏肉の唐辛子炒め)エマ・ダツィ(唐辛子のチーズ煮込み)、パクシャ・パー(豚バラ肉と大根の炒め煮)などを作ってみました。
娘にも食べられるよう、一部辛味を控えるため赤パプリカ等で代用しましたが、それにしてもエマ・ダツィ、病みつきになりそうなほど辛美味い!唐辛子パワーで暑さに負けない精がつきますね。
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