世界を旅するキッチン:ブルガリア料理
今年もいきなり緊急事態宣言が出てしまったので、昨年から始めた週末恒例の自宅で「世界を旅するキッチン」、続けてみようかと思います。
今回はブルガリア料理。年末に素敵なブルガリアワインを頂いたので、合わせる料理を作ってみようと研究してみました。
日本でブルガリアといえば、薔薇かあのヨーグルトのイメージですが(明治さんは長年ブルガリアに商標ライセンス料払ってます)、実は隠れたグルメ大国で美味しいものがいっぱい!
黒海に面しギリシャとトルコに隣接するブルガリアは、紀元前3-4000年頃の遺跡が近年トラキアで発見され、未知の古代文明が存在したそう(マスターキートンの世界ですね)。欧州では実はギリシャ・イタリアに次ぐ3番目の遺跡大国で、いつか行ってみたい。
東ローマ帝国時代から、テュルク系のブルガール人とスラブ人が混ざり合って民族が形成され、近世はオスマン帝国支配下にあったことから、トルコ・ギリシャと料理文化も共通性が高く洗練されています。トルコ革命で独立後、ソ連の衛星国時代を経て、現在はEU加盟国ですね。
ちなみにブルガリアでは「はい」の意思表示として首を横に振り、「いいえ」として首を縦に振るそうw。
今回はショプスカ・サラダ、ケバプチェタ(棒状のケバブ)、ストランジャ風カヴァルマ(豚肉と野菜を煮込んでヨーグルト卵をかけてオーブンで焼いたもの)、パナギョルスキ風スープ(ポーチドエッグをヨーグルトとバターソースで和えた冷温スープ)、そして国民食のブルガリア風ムサカ(グラタン)を作ってみました。
ヨーグルトを調味料的に使うのが流石ブルガリア、爽やかな酸味がアクセントでいい感じです。肉に混ぜ込んだクミンなどスパイスが、固有品種マヴルッドの柔らかなタンニン・リッチな余韻のワインともピッタリです。