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世界を旅するキッチン:ウイグル料理

何のために料理を作るか、という理由は色々ありますが(もちろん食べるためですがw)、自宅で世界を旅するキッチンをやっているうちに、料理は地域・民族の独自性やアイデンティティを表現するメッセージにもなると思い、今回はウイグル料理に挑戦してみました。

wikiによるとウイグルとは、中央ユーラシアで活動したテュルク(トルコ)系遊牧民族で、中国、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルコなどに1000万人ほど居住してウイグル語を話し、イスラム教を信仰するそう。複雑な民族構成を持ち、人種的にはモンゴロイドとコーカソイドの混血だそうで、ウイグル人はエキゾチックな美男美女が多いと言われますね。

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中国では突厥、鉄勒、回鶻、可汗国など西方異民族として登場しますが(漫画キングダムの”山の民”も)、長く中国史と重なりながら、日露戦争後のトルコ革命の盛り上がりの中、東トルキスタンイスラム共和国を設立するも、中国人民解放軍に摂取され、1950年代に新疆ウイグル自治区として中国統治に。

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さて、新疆ウイグル自治区といえば、世界遺産の交易路シルクロードの拠点として、ウルムチやトルファンあたりまで冒険ツアーに行った方もいるかも知れません。まさに東西の文化と人種・歴史が混ざり合うエリア。
世界史は大国中心で遊牧民は異民族・周辺民族として捉えられがちですが、アジアをつなぐウイグル人の多様性や独自性は、もっと見直されるべきかと。まずは民族理解からですね。

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今回はウイグル料理を色々調べながら、ポロ(肉とニンジンの炊き込みご飯)、ジク・カワープ(羊肉串焼き)、ラグマン(ウイグル風羊肉うどん)、ペテルマンタ(ウイグルの野菜蒸し餃子)、ショホラハミサ(ウイグル風トマトと胡瓜のサラダ)を作ってみました。

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遊牧民料理で羊肉を多用するなど、モンゴルと近い部分もありますが、ムスリムなのでハラール食材を用います。ポロはいわゆるピラフで、中国では抓飯(手づかみ飯)と呼ばれるソウルフードだそう。
羊肉野菜ぶっかけうどんのラグマンは、シルクロードを代表する麺料理ですね。ということで今回は、ウイグルに対する理解を深める料理体験でした。

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