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仕事は、好きなヤツとだけやれ!悲報、天中殺でした。


久々に社長と会って、ああ、私はやっぱり芸能事務所に所属して芸能界というものを経験してよかったんだな、と思うことができた。

今までは、どこか心の片隅で会社員経験が"0"である自分のキャリアをコンプレックスに思う気持ちがあったけど、私は私。


私は、これでよかったんだ。


だって、芸能界にいた期間で私は色々なことを学ぶことができた。それはきっと、他の人たちがしている別の経験と同じくらい価値あることだ。

そう思うことができるようになると、自分の中で張り詰めていたものがフッと軽くなるような気がした。社長と話す前は芸能人の「再生」ばかりに固執していたけれど、そうやって差別ばかりしていても仕方がない。

失敗を恐れず、
挑戦できる時代をつくる。

このビジョンに近づくためには、何も芸能人だけにこだわる必要はない。私が、自分のチカラを使ってサポートすべき相手は「挑戦者」なんだ。

というか、再び、新たな挑戦をしようとしている人たちなのかもしれない…。


ずっと、思っていたんだよね。


今までは、闇雲にこれから「何か」に挑戦していきたいという人たちの話しを聴いて整理して"一行"にしてきたけど、それって何ていうかメチャクチャこっちのエネルギーを消費してしまう。

毎回毎回毎回、結構な金額をもらっていても、なんとなくのしんどいなぁと思ってしまうのだ。エネルギーが循環していないというか、私のほうが一方的にクライアントのことを引き上げているような感覚。

そうじゃないんだよ。

私が本当にやりたいのは、クライアントと一緒に並走していくこと。同じスピードで走っていくことなんだ。とすると、私は今ここで客層を変えなくてはいけない。


そうだ。


私がクライアントにすべき相手は、これから挑戦しようとしている人ではなく、既存の成功体験をブチ壊して「新たな挑戦」をしようとしている人。

ポジティブな「再挑戦」をしようとしている人たちだ!


私は、そう気づいた瞬間自分が休業前にやっていた人の話しを聴いて"一行"にするという仕事を整理し、コンセプターと名乗ることにした。


メインターゲットは、自分自身を商品としている成功体験が多めな文化人。人間に上とか下はないが、私自身よりも経験豊富な層が◎。

私は、そういったクライアントに対して「創造的破壊」をもたらし、もう一度"0"からブランドを構築していくためのコンセプトを発掘する。


要は、

文化人のリブランディングってことね。


よし。そうと決まれば早速料金設定をしてガシガシと売り込みにいこうじゃないか!

と、思った。

が、クラウチングスタートを切るほんの0.1秒ほど前だったと思う。私は、たまたまのご縁で「酒ヤクザ」という愛称を名乗る不動産コンサルタントに遭遇した。

職種は違えど、時間を切り売りしている点では先輩とも言えるような人だった。

「おい!1時間いくらだなんて、こっちから言う必要はねぇ!相手に決めさせろ。で、5万なら5万円の仕事を。100万なら100万円の仕事をすればいい。相手が提示してきた金額によって、できることとできないことを明確にすればいいだけなんだよ」

!!!

「あと、最初にイヤなことやできないことはハッキリ伝えること。モヤモヤしていることがあるなら聞いて、スッキリさせておくことも大事だ。そして何より、仕事は好きなヤツとだけやれ!」

こっちから一言もアドバイスくださいなんて頼んでいないけど…このときの私にとってはこれ以上ないくらいドンピシャな「答え」だった。

どうしてこの人は、今の私に必要な言葉をくれたんだろう?不思議だ。まるで、何かに導かれているように。何者かにこの仕事をやれと応援されているようだった。

それにしても、仕事は"好きなヤツ"とだけやれって…なんだか今までの価値観を根底からひっくり返されるような一言だな…。

私は今まで、仕事っていうのはどこか合わない人ともやるものというか、お金をもらっているんだから好きじゃなくても我慢して話しを聴くものって思い込んでいた。


でも、たしかに。


もしも、私に仕事を依頼してくれる人が自分の好きな人ばかりだったら?それって、めちゃくちゃパラダイスじゃない?

仕事だけど仕事じゃないっていうか、お金をもらって遊んでいるようなものだ。

何をするかより
誰とするかが大切だ。

っていう有名な言葉の真意がはじめて腑に落ちた瞬間だった。私は、その名言を噛みしめながら、じゃあ自分はどういう人が好きなのか?どんな人たちと仕事をしたいのか?を詳細にイメージしながら書き出していった。

私の好きな人、こういう人と仕事をする!

■ジブリっぽい。っていうかキャラクターっぽい。
■自立心・独立心が旺盛で、内省力が高い。
■クリエイティブな感覚の持ち主でもある。
■ユーモアがあって、冗談が通じる。
■一生、社会に向けて情熱を燃やそうとしている。
■やると決めたことは、必ずやる。
■名前が強い。(と、私が感じる)
■根っから明るい。
■理性ではなく、本能的に好き…etc.


すると…

どうしたことでしょう?

理想のクライアント像が明確になった瞬間、不思議な巡り合わせで次々と色々キャラクターたちがやってくるではありませんか!っていうか、むしろそういう人しか来ないし!


私は、ラクだった。


今までは自分が動いて何とかしようと思っていたけど、自分が意図したものが向こうからやってくるという感覚に、しばし、酔いしれる瞬間があった。

これが…

俗に言う引き寄せなのか…。



1年後。



私は、ちゃくちゃくと個人専門のコンセプターとしてキャリアを積み上げていった。

クライアントも文化人がメインだったところから一人経営者やお店のオーナーまで幅が広がり、実情としては参謀のサブスクのような、とにかく私は表立って活躍する人たちを裏で支えるサポーターとして奮闘していた。

適職だと思う。

自分で言うのもなんだけど、私はこの仕事をやればやるほど自分は人の話しを聴いてまとめたり、本質を見極めて問題解決に導く才能があるなぁと惚れ惚れする。私には、ケアする人をケアできるだけのエネルギーがあるのだ。

でも…

なんとなく、これだけでいいのかな?という物足りなさを感じることが増えて言った。

まぁ、それだけ仕事に慣れてきたということでもあるけど、心の片隅にポッカリと穴が空いているような感覚を見逃すことはできなかった。

ふと、出版業界ですれ違った数字を扱う某有名占い著者から言われたアドバイスが蘇ってきた。

「キホンはサポーターなんだけど、完全な裏になっちゃダメ。うーん。プロデュース業とか、メッセンジャーとか。とにかく、直感のままにやってごらん!」

プロデュース業とか…

メッセンジャーとか…

思えば、そのアドバイスは『メモの魔力』の1000問の自己分析から導き出した理想の職業でもあり適職でもあった。

だけどな…できる気がしない…。っていうか、今はまだ何をやったらいいのか、何を書いたらいいのかサッパリ分からなかった。

が、私は何とかその言葉の指し示す方向に進んでみようと思った。再生というコンセプトに従って、できることは色々とあるかもしれないし、もう一度、芸能人の再生事業だって考えてみるのも悪くないかもしれない。

私は、そんなことを考えながら、数年前に東大卒の経営コンサルタント(TKC)から学んだことを活かした芸能人向けのコンテンツをつくることはできないか、と考えた。

そこでまず、久々にTKCにメールを送って確認してみると、すぐに「お役に立つのであれば何でも使ってくだだい」という返信アリ。ついでに、何かアドバイスできることもあるかもしれないのでお茶でも!という有難いお誘いを受けて、これまた久々に会ってみることになった。



当日。



数年ぶりに再会したTKCはなぜかヒヨコ武道家になっていて、以前の筋トレムキムキプロテイン飲んでまっせ!というギラギラオーラから一転。すっかり仙人のような雰囲気になっていた。

ガチで、山奥に住んでいそう…。

聞くところによると、近い将来、イーロン・マスクに武道を教えるのが目標だとか。

うん。

なんかよく分からないけどイケそうな気がするし、心から応援したいと思った。

話しは私の近況報告にはじまり、2020年からの世の中の変化や慣性の法則にまで飛んで飛んで飛んで、人生100年時代の仕事と学びという話題になった。

「僕は今まで約20年勉強して、それからの20年仕事をしてきた。人生を100年と考えるなら、ここからまた20年勉強してから新しい仕事をするっていうのもアリかもしれない」

私は、TKCの考え方によって自分の空白の2年間が癒されていくような気がした。

そうだよね。

人生なんて、何も60才を目指して走り続けなきゃいけないってワケじゃない。例えば、40歳まで引きこもっていたとしても、残りの60年を走り切ればトントン以上になるし、人によってはTKCのように走っては休み、走っては休みみたいな時間の使い方だってあるのだ。


ペース配分は、
人それぞれだよねって話。


私は、うんうんと激しく同意しながらうなずいた。すると、そんな私のリアクションを眺めながら何か思うことがあったのか、TKCがおもむろに「天中殺」について語りはじめた。

え、それどこの流れからですか?

と、動揺したけど、私はなんとなくサラッと一つの知識として聞くことにした。

ふむふむ。天中殺の時期って、何をやってもダメなんですね。へぇ。

つまり、TKC的には時代の流れと自分の流れに抗うと何も上手くいかないよってことらしい。ま、自分には関係ないけど。勉強になります!



帰宅後。



私は、TKCが最後に雑談っぽく話していた「天中殺」という言葉が妙に引っかかっていて、本当に本当に本当に怖いのだけど、自分の天中殺がいつかということをネットで調べてみることにした。

そうしたら…

なんと!昨年から今年にかけての2年間、天中殺にまるかぶりしているやないか!ということを知ってビックリ仰天。

詳細を読むと更にビックリ。

天中殺の時期には、自分を磨くための学びや断捨離、家族や先祖のために尽くすことが吉とされていて、まさにその通りに動いてきた自分の直感というか本能に驚かされるばかりだった。

ていうか、天中殺の時期って新しいことをやらないほうがいいみたいね…。

ということで、私は泣く泣く今まで通りコンセプターの仕事を究めていくことにした。が、アイデアにも賞味期限はあるもので、今、挑戦してみなければ見えてこないものがある!という信念のもと色々なチャレンジを繰り広げていった結果、どれもこれも恐ろしいくらいに失敗した。


やっぱり、

天中殺が明けるまでは、
大人しくしていることにしよう。



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中村慧子|Keiko NAKAMURA
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