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Insightsを抽出するための5つの質問

こんにちは。イギリス(スコットランド)にある大学、The Glasgow School of Artでサービスデザインを勉強している大倉です。

先学期にInsightsの抽出についての授業がありました。リサーチの後の分析フェーズで大切になってくるInsightsですが、どのように抽出したら良いのか分かりにくく、難しいですよね。

大学の授業では、Insightsを抽出する際に「5つのレンズ」を通してリサーチの情報を見ると良いと話していましたので、この記事ではその内容についてご紹介できればと思います。

デザインリサーチや、サービスデザインについて興味がある方やイギリスへのデザイン留学に興味がある方のお役に立てば幸いです。

Insightを抽出するための5つの質問

インタビューの議事録の中には、キーとなる発言や、印象に残るトピックなどあるかと思います。 組織によっては、エンパシーマップを使ってこれらの情報を整理するようです。ただ、弊社ANKR DESIGNでは独自のインタビューシートを使っていたりします。 大切なことは、型に拘らずに、インタビューの内容やリサーチの目的を表現するための一番良いアウトプットが何なのかを見出すことです。リサーチ内容に合わせてどのようなアウトプットが一番情報を整理しやすいか考えると良いと思います。

それらの情報に対し、以下5つの質問をすると、ユーザーがどのような思考、感情でどのような体験をしているのか、より見えてきます。

1. Context その人は何をしようとしているのか?(文脈)
2. Dilemma 何が障害となっているのか?(ジレンマ)
3. Cause 何が原因となっているのか?どうしてそうなっているのか?(原因)
4. Motivation その人はどうしたいのか?(モチベーション)
5. Ideal どのような状況であれば理想的だと考えているのか?(理想)

5つのレンズはインタビューの質問作成やリサーチ手法検討にも利用できる

授業を受けて気がついたこととしては、この5つの質問の答えが見出せるようにすることを考えつつ、インタビューの目的を明確にすることで、インタビューの質問が作りやすくなるということです。

リサーチの手法についても、ユーザーの体験を自分ごとのように理解するためにはどの手法が一番良いのか?また、制約(リサーチ期間や予算など)も含めて考えたときにどの手法が最適か?という思考から手法を選びます。 各手法についてよく学ぶことでその辺もうまく選択できるようになっていくのではと思いました。

この5つの質問に答えられることで、こちらの記事の「ストーリー」も作りやすくなるのではと思います。

インサイト抽出やデザインリサーチを実施・検討する際の参考になれば幸いです。


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