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失敗プロフィール、成功プロフィール、その理由

前回、プロフィールは出会いたい人へのラブレターということで、4つのポイントを書きました。

①彼を知り己を知れば百戦殆からず
②相手を動かすフックを意識する
③人間としてのチャーミングさを盛り込む
④これからのおつきあいにはこれからのことを書こう


今回は、実際のプロフィールづくりで大事なことを書いていきます。ここでは、わかりやすいように失敗と成功ポイントをご紹介します。失敗は、プロフィールを書き始めた方々が陥りがちな部分でもあります。それでは見ていきましょう。

失敗1:なんとなくプロフィールを作っている

なんのためにプロフィールを作るのでしょうか?これまでワークショップに参加してきた方にも必ず冒頭で問うことですが、意外に「へっ?」という反応が多いです。

「自分を知ってもらうためです」という回答では、十分とは言えません。自分を知ってもらって、読み手にどう反応してもらいたいのか?そこまで定めて、プロフィールの目的が明確になります。

だとすると、目的によってプロフィールは変わるものでしょうか?そういう疑問も出てくると思います。答えはYesです。


前回の記事と同様に、ラブレターを例にしてみます。

お茶を一緒にしてほしいのか?
あの映画を一緒に見に行きたいのか?
食事とともにお酒を飲みに行きたいのか?
いきなりだけどお付き合いを考えてほしいのか…?

それぞれでアプローチが異なります。これはプロフィールにも同じことが言えます。読み手との間で「何を起こす」ことを求めているのか?それにより、プロフィールに仕込む内容は違ってきます。

なんのためにプロフィールを作るのでしょう?ある日のワークショップの参加者に聞いてみると、以下のような回答がありました。

自分の所属するNPO活動を知って欲しい。
営んでいるカフェに来てもらいたい。
セカンドキャリアを考えて、副業を引き寄せたい。
会計士として紹介からの顧問先を増やしたい。

いかがでしょう。これからプロフィールを書くという時に聞いてみたのですが、それぞれ目的が違うのです。


成功1:プロフィールの目的が定まっている

まず一番大事なことは、プロフィールの目的をどこに定めるかということです。

成功例をご紹介します。以前ワークショップに参加された方は、今後、SDGsに関わる仕事だけをしていきたいと言いました。その方のプロフィールそのものはここでご紹介できませんが、成功ポイントをシェアします。

まず、このプロフィールを読んで欲しい相手にどう伝わって、どんなアクションを取ってほしいのかをしっかりイメージして、目的を定めてプロフィールを作成しました。

<プロフィールに含めたこと>
・SDGsへの関心の高さ
・SDGsの中でも、どんなことに情報やネットワークを持っているのか
・なぜそうありたいのか

プロフィール作成から数カ月経って、彼女は関連するwebメディアに寄稿するようになりました。さらに最近では、イベント企画の仕事まで舞い込んでいると連絡をくれました。

彼女が手にしたかった未来、すなわち「今後SDGsに関わる仕事だけをしていきたい」をまさに手にすることができました。これはしっかりイメージして目的を定めたからこそ、それがコトバとなり、プロフィールに表現された結果です。

目的を定めないと「なるほどね~この人はSDGsに関心があるんだね」程度で相手に理解されてしまい、読み手の次のアクションは生まれづらいということを理解していただけると思います。


失敗2:一般的なコトバを借りて書いている

「人の笑顔のために」「誰もがやりがいをもって働けるように」「あなたの夢を支援します」等々、これらは素晴らしい志ですが、それだけにどんな職種でも使いがちな言葉です。

あなたの現在のプロフィールを見てみてください。それが無記名になっていたとしましょう。知り合いの集まる場で誰かがそれを読み上げた時、誰もが「このプロフィールはあなただよね!」と言い当てられるプロフィールになっているでしょうか。

プロフィールは、その意図を伝えられるコトバを探し尽くす必要があります。耳障りのいい、どこかで見聞きしたようなコトバは耳障りがよく上っ面はいいのですが、上っ面だけに読み手がそのフックに手をかける意思決定はしづらいのです。


成功2:自分のユニークさを徹底的に掘り起こしたコトバを使っている

こういうと、私はコピーライターではないし…と、ちょっとハードルを感じてしまうかもしれませんが、心配御無用です。この時にこそ、あなたのこれまでの経験が生きます!

どんな経緯があってそういう意志を持ったのか、そして何をしようとしているのか。それらを掘り下げていくことで、深みのある経験や思考が表に出てきて、あなたを表現してくれることと思います。

耳障りの良いコトバより、自分のユニークさを徹底的に掘り起こし、自分ならではを表現するコトバを探してのびのびと表現していきましょう。

ちなみに"自分のユニークさ"を自分で自覚していてスッとコトバにできる人は多くはありません。なかなかここは客観視しづらいです。そこで私がおすすめするのが「周囲に聞く」ということです。

「プロフィールを書こうと思ってるんだけど、私の仕事ぶりってどうかな」「私を人に紹介するとしたら、どうやって言う?」こんなふうに聞いてみるのです。この流れだとネガティブなことをいう人はあまりいません。あなたならではを捉えて、コトバにして伝えてくれるはずです。

こちらも以前、ワークショップに参加された方の例です。自分の仕事ぶりを聞いてみたら、「仕組みをつくる力が長けている」「現場に寄り添う力が半端ない、助けられた」、この辺りはご本人にも想定内だったそうですが、さらに「組織を引っ張る、事業や組織を成長させる力」があると伝えられたとのことで、新たな自分の力を再認識できたとおっしゃっていました。時に褒め殺しになって恥ずかしくなってしまうというケースもあるようですが、ありがたくそれらをいただき、味わい、照れず奢らずコトバにしてプロフィールに入れこんでいくことで、あなたのユニークさを表現するものに仕上がります。


失敗3. プロフィールが長い

人生経験や転職経験が豊富だと陥りがちな部分です。起承転結の読み物のような列伝的なプロフィールや、表彰歴や歴任役職並べてのマウント取りですか?的なプロフィールでは、「やってきたことはわかるけど、今は何をしているの?」と質問されてしまいます。


成功3. プロフィールが300字以内

あなたがどう生きていて、何をしていこうとしていて、それはどんな経緯から派生していて、どんな人間性を持っているのか。
未来型プロフィールというコンテンツを開発した当初から、ここは変わらない骨子、軸です。どんな目的にせよ、学生だろうが転職10回以上のシニアだろうが300字で収めることをゴールにしています。

まずはこの文字数で、読み手に伝わって欲しいこと、自分のユニークさは伝えられるからです。スッキリしているからこそ「そんなことなら、こういうことはできますか?」「いきなりですけど、こういうこと一緒にできそうですね」と、核心的な話から始まる出会いも期待できます。

ただ、最初は500字でも収まらないかもしれません。でも、本当にこれは必要?同じ言葉を使っていない?内容が重複していない?そんな問いかけをしていくことで、内容は300字前後で収まるはずです。そうしたら、その後はもう楽にアレンジできるようになります。たとえば、SNS用に100字、webサイト用に500字など、膨らましたり、削除したりは、書くべきことの軸がしっかりすれば自由自在なのです。


成功番外編:自己PRし過ぎちゃってる

さて、プロフィールを作ったら、もう一度読み直してみてください。ちょっと自己PRし過ぎちゃってる気がしますか?それがいいです。少し気恥ずかしいくらいでちょうどです。ただ、注意したいのは「これもできる」「あれもできる」「こんな実績、評価がある」と、できるばかりを並べないこと。できすぎる人に共感や親近感は持ちづらく、読み手がアクセスしてみようという気持ちを削ぐ可能性が高まります。プロフィールで目指しているのは、出会いたい相手との良い関係づくりです。自己PRをしつつも、マウントをとっているとは思われないその絶妙なバランスを保つためには、自分ができることと同時に、ちょっとできないウィークポイントなども仕込んで、人間味を感じさせるものにするのが、ちょっとしたコツです。


未来型プロフィールを書いてみよう

さぁ、ここまで未来型プロフィールの考え方、書き方についてお伝えしてきました。端的に自身を伝え、願う相手に関心を持ってもらってアクセスを生む、そんなプロフィールが書けそうな気がしてきませんか。
ここまでの記事を参考に、是非ユニークなあなたのキャリアを、そして未来を反映した未来型プロフィールを書いてみてください。そしてよかったら、それを読ませてください。

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