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【終日禁煙】おタバコはご遠慮させていただいております。
おかしくないか?この表現。
誰の行動に対して何を言っているのかわからない。繋がっていない。混乱してしまう。
おタバコ、というからには、お客様が喫煙するものを指しているだろう。「お」という丁寧語がついている。主旨は【終日禁煙にするのでお客さまは煙草を遠慮してね】ということとして主語を明確にするために、お節介ながら補足する。
(お客様による)おタバコは…
(お客様による)おタバコはご遠慮させていただく…?いただいております?
おかしい。おかしい。お客様に喫煙を遠慮してもらうなら
(お客様による)おタバコは遠慮いただいております。または
(お客様による)おタバコはご遠慮ください。が適当だろう。
この部分への指摘は3つ。
①「させていただく」の誤用。②「ご」遠慮とした場合の二重敬語。③「おります」の誤用。
①巷ではかなり多用されている「させていただく」。「させていただきます症候群」という言葉もあるほど話題の言葉だが、かねてより個人的にも大いに違和感がある。
とても分かりやすく丁寧な「させていただきます」についての解説↓↓↓
NHK解説委員室 敬語講師による視点・論点「させていただきます症候群」
そもそも「させていただく」という慣用句の意味は、【相手に許しを請うことによって、ある動作を遠慮しながら行う意を表す。「私が司会を―・きます」~goo辞書~】である。相手の行為や所有物について尊敬語の働きにつけるもので、自分がする動作・行為にはつけない。
だからタバコを吸うお客様を主語にする限り、させていただくという表現はありえない。どうしても使いたいのなら、以下にしてみてはどうか。
(当店では)終日禁煙にさせていただきます。
②次に「ご」遠慮について。「ご遠慮~いただく」という表現は「ご」「いただく」ともに敬語なので二重敬語になっている。二重敬語はもったりして慇懃無礼感がある。
③「おります」というのは謙譲語。相手の行動を敬い、自身の行動をへりくだって言う。だからここもタバコを吸うお客様を主語にする限り、おかしい。これもあえて使うのならこんなのはどうだろう。
(当店では)終日禁煙にしております、または終日禁煙でございます。(ご協力をお願いいたします)
以上、違和感のあるご案内を訂正させていただきました!…ではなくて訂正いたしました(笑)
#敬語 #させていただく #コピー #朱入れ #お節介 #訂正
Keiko