セルフ・コンパッションの実践
学びの源泉
2019年3月に、静岡大学名誉教授の藤井史朗先生と、とある機会にお話をしたことがある。その時に、藤井先生から言われた
「あなたはストレスの宝庫」という言葉の意味を、あらためて実感できる出来事があった。
わたしには、70代になっても教育現場と関わりのある父親がいる。
父親が活躍をしていた時代とは、もう20年も30年も時間が経っているのに
わたしには、とても無理なことが要求される。
そう、父親から言われることは、すべてわたしにとっては
無理なことばかりなのだ。
いつも勉強を見てもらっている息子と
「じいじはいつも、無理なことしか言わないね」と、肩を寄せて語り合う。
息子にきいてみる。
「ママにもう少しこうしてほしいっていうことある?」
息子:できたら18時には迎えにきてほしい。
夫:もしかしてそれって・・
息子:そうだよ、早くゲームができるから(ニヤニヤ)
わたし:それはじいじには言えないね。
父親からしたら、至らないことばかりに見えるだろう。
こんなはずじゃなかったと思うこともあるだろう。
自分たちが築いてきたものが、こんな風に変容していくとは、
思ってもみなかったのだろう。
父親は、そんな思いと焦りからか、ここぞとばかりに娘のわたしに託す。
それは、わたしにとっては善意の核ミサイルのようなものなのだ。
前置きがながくなってしまったが、
わたしはこの善意の核ミサイルを、
わたしのなかで爆発させずに受け止めてキャッチした。
そして、そっと脇に飾り、
父親が生きてきた時代の勲章のようなものとして、そっと葬った。
父親にとっては、生きてきた証。
生きてきた勲章。
それはそれで、と受け止めつつ、
わたしはわたしの理想を追う。
わたしが生きている、「今」に目を向ける。
核ミサイルとして被害をうけるのか、宝物として受け止めるかは
わたしのこころ次第なのだ。
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ここまでの流れの中で、SEE Learningの9フレームワークを使ったポイント
②Self-Compassion 自分への思いやり
自己受容
・すべてわたしにとっては、無理なことばかりなのだと認める。
③Self-Regulation 自己調整
感情をナビゲートする
・わたしのなかで爆発させずに受け止めてキャッチした。
④Interpersonal Awareness
他者への気づき
・父親にとっては、生きてきた証。