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Step 5 ヘンプの日本の歴史について
日本には
大麻比古神社、大麻神社、大麻山など
麻の地名や名称の神社なども多く、
その神社や地名は特に、四国の阿波(徳島)や讃岐(香川)にあったりします。
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震災後に移り住んだ時がありましたが
住んでみると、非常に麻と縁のある地域だと感じました。
お年寄りなどは大麻のことを
”お” ”そ” と呼び、日常の景色にあったようですが
大麻(たいま)と呼んではいなかったため
今の大麻取締法で禁止されているものと同じ植物だとは
知らなかったという人がいました。
さて
大麻(たいま、おおあさ)、大麻草ですが
実は日本の国草。
国花は桜や梅なのですが、草は大麻です。
余談ですが、国菌というのもあって、麹菌だそうです。
このように国で必要で大切にされている代表的なものがあります。
ですが、大麻草が国草だったなんて、学校でももちろん教えてくれませんよね。
繊維用に使われているのは、産業用大麻という品種です。
昔からの品種はそれに近い種類だそうですので、ドラッグのように
扱われることはありませんでした。
大麻草にも品種がいろいろあります。
繊維用にはCBD成分が多く含まれており、
薬理成分のTHCの多く入ったものは、違う品種で、薬用型のものですし
とにかく品種が違う。
わかりやすく言うならば
”狼と犬”というくらい違うものと、まずは思っていただけるといいと思います!笑
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だったら禁止にしなくていいんじゃない?
という疑問が湧きます。
が、最近ではあらゆる品種改良がされすぎて
単純には分けられなくなっている、というのも事実のようです・・。
改良というか、色々いじりすぎだと思いますが・・
THCの有無、植物としては大きな差。
特に、花が咲いた時には、THCが多かったら
すごく匂ってくるはずですし
わかると思うんです。
ひとまず、薬としての大麻や法律のことについては
Step7でお話ししますね。
さて、日本で昔から育てられていた品種は
THCが多く含まれる品種ではなく
実は、農家の人も、法律ができた時
「まさか!麻が、麻薬!!!???」
というくらい
禁止の法律ができた時に、何かの間違いではないのか?と
驚いたくらいだそうです。
なぜなら、そのような危険な植物として
麻のことを見たことはなかったんですよね。
日本では
広辞苑で”大麻”と調べたら”伊勢神宮のお札”と出てくるほどで
神宮大麻と言われ、
昔は繊維がお札として使われたそうですが
今は紙と板ですね。
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神社の神と人とを繋ぐ鈴縄、汚れを払う大幣(おおぬさ)、御神木の縄、
お寺のお坊さんの袈裟にも、
そして、相撲の力士の綱は、横綱だけは大麻が使われておりました。
ちょうど数年前には、大嘗祭があり
天皇陛下の交代の際には
必ず、麻と絹の織物を用意し、着ることになっています。
この麻は、代々受け継がれてきた忌部の末枝、
徳島の三木家が麻の栽培をすることになっていて
決められた農地があるそうです。
それを引き継げるか、というところで
以前より麻の関係者の間ではとても注目していまして、
無事に繊維→糸績み→織物が上がっており、伝統が引き継がれました。
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さらには、日常的にも
着物、畳の縦糸や下駄の鼻緒の要の部分(一番力のかかる部分なので、丈夫である必要があったのです)
蚊帳、赤ちゃんが生まれた時に臍の緒を切る時にも、
結婚式の儀式には末長い幸せを願って結われたり
おがらはお祭りや、お盆飾りに、花火に、
種は食用に、鳥の飼料にするなど、非常に身近な存在でした。
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現在でも実は、七味唐辛子には
麻の実が入っていますが、大麻の実です!みなさん既に、召し上がられています。笑
害虫にも強く、丈夫ですくすくと真っ直ぐに育つ麻は、麻衣子、麻子、など
女性の名前にも多く使われました。
なぜ女の子の名前に多いのか?といえば
おそらく、悪い虫(男)がつかないように!なんて、思ったことでしょう!(笑)
生まれた赤ちゃんは麻の葉模様の産着を着せていたようです。
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日本の伝統繊維は大麻と苧麻。その中でも大麻は大いなる麻とされました。
綿はだいぶ後、というか江戸時代くらいからのものです。
日本ではどのくらい前から麻と暮らしていたかというと
縄文時代と言われています。
縄文、ですから縄が使われていた。
その縄は麻だった、というわけですよね。
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そして弥生ですが
小学生向けの歴史漫画”卑弥呼”にも麻が出てきているのを見つけました!
ということで、引き続き栽培されていたことがわかっているのだと思います。
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実は昔、戦の時にも
武士の肌着にも麻の衣を着ていたそうで
鎧を着て戦うんですから、相当汗をかいたと思います。
ベトベト肌にくっつく素材だったら辛いですよね。
そんな武士を守ったのは麻の衣。
また、エネルギー(氣)も整え
力を発揮できるのは麻だったからだと思います。
骨董品屋さんで見つけた江戸時代に作られた
緑色の蚊帳を購入したことがあります。
その素材も大麻で作られていました。
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「雷がなったら蚊帳に入れ」
こんな言葉が残っていますが
大麻だったから、守られることを昔の人は知っていたのです。
数値やデータなど取らなくても、体感でわかるのは
日本人の身体感覚って素晴らしいなと、わたしは感じるのです。
そして、
小学校でも麻の栽培が
授業であったそうで、そのくらい
国として必要で大切な植物だったのです。
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燃えにくい性質があるため、火消しの人(消防士さん)が着ていたり、
原爆が落ちた時も、麻を着ていた人が影響が少なかったこと(被曝の軽減)も
聞いたことがあります。
ですが戦争が敗戦すると、1945年にGHQが、日本の大麻栽培を禁止しました。
農家は、インド大麻とは違うので、日本の大麻栽培においては麻薬としての扱いとは無関係だという認識があったそうで、1945年はまだ栽培されていたそうです。
ところが、1946年にある事件が起こりました。
GHQの京都軍政部により、京都府で栽培されていた大麻が発見され、農家2名を含む4名の民間人がGHQの命令違反で検挙されたのです。不運にも、彼らが日本の大麻取扱事件の初の摘発者となりました。
京都府は麻薬採取の目的ではなかったことを訴え、京都大学薬学科、刈米・木村両博士の鑑定書を添付し、インド大麻ではないことを証明しようとしましたが、関係者の努力は実らずだったそうです。
「その栽培の目的如何にかかわらず、また麻薬含有の多少を問はず、その栽培を禁止し、種子を含めて本植物を絶滅せよ」との命令が下されたのです。
ここから、化学繊維の普及と生活様式の変化も伴い、大麻農家がどんどん減りました。
さらに1970年代の欧米のヒッピーブームの到来もあって、大麻は
麻薬としての認識、扱いとしてのイメージに拍車をかけていったそうです。
大麻は悪。このイメージ一色で
私たちの昭和世代は生まれ育ったわけですね。(私は昭和49年生まれです)
大麻を実際には見たこともなく
”怖いもの”として、重たいイメージがしっかり出来上がりました。
そして、さらに50年経った今、
ヘンプは良きものとして見直されるようになり始めましたね。
・結局、大麻ってなんなんだろう?
・麻薬だけど、そんなにわるいものではないのかな?
・利用価値が高そう。病気の人にも良さそう、、
・CBDっていいって聞いた!
そんな人が増えていってますね。
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では
ヘンプがとってもいいものなら
どんどん育てたらいい!のですが
今は大麻取締法があって、免許が必要です。
そして、免許といっても
最初から取らせる気がない、といっても過言ではありません。
役所の人は前例がないから、どうしていいかわかりませんし
たくさんのレポートを書いて、どんな思いでヘンプ栽培をしたいのか、資料なども添付して
申請すると聞いています。
それでもなかなか許可は降りないとのことです。
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すごく頑張って、申請が降りたとして、免許をとったとしても
監視カメラをつけること、カメラに映った人の名前と住所を書いて報告したり
また繊維はとってよくても、おがらは焼いて処分しないといけない、など
なかなか大変でややこしいルールが付き纏うため
栽培するのには、なんだか大変な緊張感があります。
なので、なかなか農家が増えないのが現状なのですよね。
せっかく農家が生まれても
薬用型大麻を育てたり、所持してしまい、捕まるというケースもあったので
またさらにイメージが悪くなってしまいました。
大麻は、日本の伝統繊維だけど、世界は?ということで
次は、世界のヘンプの歴史について触れたいと思います。
今回もお読みくださり、ありがとうございました!