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壊れて使えないのにずっと捨てずにいたキャリーケースを、ついにドナドナする前日のnote
このでかいキャリーケースとの最後の旅行は、去年のLAだった。
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LAから帰国して成田でこのキャリーケースをピックアップしたときに、3カ所バッキバキにヒビが入っているのを発見。大切に使っていたのでショックだった。
幸い中身には影響なかったものの。自宅に送るためにクロネコヤマトのカウンターに行ったら、破損を理由に引き受けを断られるくらいの壊れっぷり。ヒビに緑のガムテープを貼ってぐるぐる巻きにして、なんとか引き受けてもらった。
こんな状態ではもう使えない。すぐ捨てればよかったのに、帰宅後緑のガムテープを丁寧にはがし、とっておいた。なぜだろう。いまもよくわからない。
11月にカナダにいくことになり、いよいよこのサイズのキャリーケースが必要となった。新しいものを購入せねばならない。こんなにでかいキャリーケースを2つも置いておくスペースは我が家にはない。
ついにこの壊れたキャリーケースは捨てなければならなくなった。
そして明日の粗大ゴミでドナドナされる(つまり回収される)。
なんか寂しいな。
モノには執着しないタイプなのに、何が寂しいんだろう。しかも壊れていてもうとっくに使えなくなっているのに。
しかもゴミという言葉にすごく抵抗がある。
そうだ、思い出だ。
このキャリーケースとは本当にいろいろな場所にいった。その時の思い出がここにつまっているからだ。
モノと違って思い出は私の中にずっとある。だからキャリーケースを捨てたって思い出がなくなるわけじゃない。それはわかっているけど、寂しい。どうするんだ、明日ドナドナされるっていうのに。
そんなわけで、このキャリーケースにちゃんとお別れを言いたくなった。そこで旅行遍歴をnoteに残しておこうとふと思いたった。
で、いつ買ったんだっけと記憶を辿ったら、買ったのは2010年だった(保証書に書いてあった)14年も一緒にいたんだね。
バリ島
最初の行き先はバリ島だった。目的は波乗りのため。
ガルーダ・インドネシア航空には、成田からデンパサールまで行ける直行便がある。いつも直行便を使っていたのに、この時は直行便を使わなかった。理由はよく覚えていないけど、羽田出発にしたかったからだったかな(うろおぼえ)。
ジャカルタでインドネシアの国内線に乗り換えて、デンパサールへ向かう。この国内線乗り継ぎ体験はいまでも覚えている。
国際線ターミナルと全然違って空港で英語通じず、アナウンスもたぶん現地語と英語(のはず)なのだけど訛りが強くて早口で何を言っているかまったくわからない。というか人がものすごく多い。エアコン効いてない。トイレもカオス。
このキャリーケースを預けたいのだけど、なぜかカウンターで受け取ってもらえない。搭乗時刻が迫る中もはや言葉を超えた押し問答。
最終的に「(たぶん)もういいわ!」みたいな感じになって預かってもらえることになったが、カウンターの後ろにぶん投げられ(笑)新しい頑丈なキャリーケースでよかったと思ったことをよく覚えている。古いものだと壊れかねない勢いでぶん投げられたから。
その後も何度もバリへは言ったけど、素直に直行便を使うことに。
宮崎
同じく波乗りしに、ほぼ毎年宮崎にいっていた。
宮崎はだいたい1週間くらいの滞在だったので、このキャリーケースを毎回使っていた。いつも一人だったので、ほんとにこのキャリーケースは旅の友だった。
沖縄(本島、宮古島、石垣島)
一時期スノーケリングにはまり、沖縄によく行った。スノーケリングの道具はかさばるので、毎回この大きなキャリーケースの出番。
中国、台湾
海外出張の多い時期があり、主な行き先は中国や台湾だった。仕事だから資料とかいろいろと持ち物も多く、このサイズのキャリーケースが大活躍。
オーストラリア
ゴールドコーストに1週間一人旅したときもこのキャリーケースとともに。
街中でこのキャリーケースをコロコロしていたら、よく「サーフィンやるの?」と声かけられた思い出。ステッカーいっぱい貼っていたからと思う。
カナダ
いまの夫と出会ってからカナダへは何度も行っている。滞在期間が長めなので毎回このキャリーケースで。行く時は日本からのお土産をいっぱい詰め込み、帰りはカナダからのお土産でいっぱいになり、いつも重い荷物をこのキャリーケースで運んだなあ。
プーケット
夫との初めての海外旅行で訪れた南国の地。タクシーがなかなか捕まらず、キャリーケースに腰掛けて、熱風吹き荒ぶ空港でひたすら待った思い出が蘇る。
カンボジア
この国も暑かったなあ・・しかも半分仕事で訪れていたので、Tシャツにビーサンっていうわけにもいかず、ちゃんとした服や靴も持参しつつ、仕事終わったら速攻着替える、みたいな感じで地味に荷物が多かった記憶。
LA
このキャリーケースの最後の旅行地、LA。去年の10月のことだった。
滞在先の猫たちになぜか気に入られて、よく猫が中にはいってたな。最後に猫とふれあえたキャリーケース、よかったねぇ。
コロコロにクッション性があり、持ち歩いてもすごく静かで気に入っていたキャリーケース。
真っ赤だから空港でピックアップする時にも見つけやすかったキャリーケース。
あっちゃこっちゃの空港でぶん投げられたり、叩かれたり、椅子がわりにされたり、猫の昼寝場所になったり、いろいろありがとうね。
なんだかさよならの準備ができた気がする。
今日が日曜で、時間がある日でよかった。
こうして手放す時に、感謝の気持ちと共に心に一区切りつけることって、大切なんだなとあらためて。
ひとつひとつ、丁寧に終わりにして、すっきりと次なる一歩を踏み出していく。
あらためて、ありがとうね。さようなら。
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![小川恵子](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153976162/profile_05521b5e65cd96000f803c43612de819.jpg?width=600&crop=1:1,smart)