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「情緒的価値」を発揮して選ばれる人になる

先日、2時間ほど空き時間ができ、気分転換に家の外でお茶しようと出かけました。

自宅近くには数軒、カフェがありますが、自然といつもいくスターバックスに足が向いていました。

みなさん買い物をするときには、複数の選択肢の中からひとつを選ぶと思います。その選ぶ理由のひとつが、「そこにどんな価値があるのか」です。

これは、カフェ選びや買い物に限らず、私のような対人支援の仕事をする人や、人の成長にも当てはまると思っています。

「そこにどんな価値があるのか、ひいては私にどんな価値があるのかをいかに伝えるか」

ここは私自身もずっと試行錯誤を続けているところなので、あらためて学ぶつもりで書いていきます。

機能的価値と情緒的価値

少しブランディング的なお話しになるのですが、商品やサービスが提供している価値には「機能的価値」「情緒的価値」の2つがあります。

昨日私が行ったスターバックスが提供している価値を例に、書いてみます。

こちらスターバックスの採用ページですが、提供価値がわかりやすく言語化されていたのでご参考までにどうぞ。

さて、「機能的価値」というのは文字通り、機能としての価値です。

スターバックスの機能的価値のひとつは、自由にカスタマイズができることと言われています。スターバックスって、ミルクの種類やシロップの量など細かくカスタマイズできますよね。「なにを美味しいと感じるかは一人一人違っている」というブランドとしての思想があって、この思想を機能的価値として顧客に提供しているのです。

もうひとつの「情緒的価値」というのは、空気感や感情、気持ち的な価値です。

スターバックスの場合は、快適でくつろげる空間、人によってはクリエイティブで都会的な雰囲気というものが情緒的価値になっています。

私の場合は、スターバックスは、自分好みにカスタマイズできる飲み物と、ゆったりくつろげる空間があるとわかっているので、リピートしています。

一方で、時間がない中でちょっと暖かいコーヒーが飲みたい、くつろぎよりも友達とわいわい楽しみたい、というときはスターバックスではなくマクドナルドを選ぶかもしれません。

このように、商品やサービスが持つ機能的価値と情緒的価値が、選ばれる理由になっています。

対人支援者の機能的価値

この機能的価値と情緒的価値の考え方は、私のような対人支援を仕事にしている人にもあてはまると考えています。

対人支援の機能的価値は、カウンセリングやコーチングなどの対話スキルや知識、経験です。

高いスキルや経験で、相談者の課題解決や目標達成のサポートをするという形で、求められる機能的価値を提供しています。

ただしここ数年で、ChatGPTのような生成AIが急速に普及してきましたよね。適切な指示を出せば、一瞬で人間同士の会話のようなやりとりができるようになりました。

ためしにClaude3.5 Sonnet という生成AIで、架空のキャリアの相談をしてみました。

3秒くらいでこの通り、5つの問いが出てきました(2024年11月11日生成)

いかがでしょうか。価値観や理想といった、人の内面を問うようななかなかいい質問ばかりですね。

つまり、対人支援者の機能的価値は、生成AIが人間の代わりを担うことができる時代になってきていると私は考えています。

対人支援者の情緒的価値

では、対人支援者の情緒的価値はどのようなものでしょうか。

感情に寄り添ったり、信頼関係を育てていくといったAIにはまだ難しいことはもちろんですが、シンプルに「あなただから」ということに尽きるのです。

あなたが大切にしている価値観はなにか
あなたはどんな人生を歩んできているのか
あなたはどのようなことを信じて生きているのか
あなたはどんな影響を発揮する人なのか
あなたは何を願って生きているのか

一人として同じ人はいませんから、この部分はその人オリジナルのものになります。

この大切な価値観や人生経験、信念といった情緒的価値に、スキルや知識といった機能的価値がかけあわさって、オンリーワンの魅力を発揮することになります。

「あなただから、相談したい」
「あなただから、信じたい」
このように、選ばれる人になっていきます。

対人支援者がまず、自分の価値観を信じ、自分の人生を生き切ることが大切なのです。

情緒的価値の発揮は、人の成長にも関係する

情緒的価値の発揮は、対人支援の仕事に限らず、人の成長にも同じようにあてはまります。

たとえば、営業部のプレーヤーとして活躍していた人が、次のステップとして、マネージャーを目指すときのことを思い浮かべてみましょう。

これまでプレーヤーとして、スキルや知識、経験といった機能的価値を十分に発揮して、営業で成果を出してきた人が、今度はチームを率いるとなったときに、より必要になってくるのは情緒的価値の発揮です。

自分が大切にしていることや人生経験、描いているビジョンをチームメンバーに伝え、自分がどんな人なのかを開示していくと人間性が伝わっていきます。

あの人と一緒に働きたい
あの人と働くとモチベーションがあがる
あの人が描くビジョンを一緒に達成したい

一緒に働くチームメンバーをこのような気持ちにさせるのは、情緒的価値が発揮できているからです。

仕事でステップアップしたい、と考えている人は、これまで機能的な価値を磨いていくことに加えて、自分の情緒的価値を発揮することにも挑戦してみていただけたらと思います。あなたのあらたな魅力を発揮することにつながっていきます。


とはいえ、自分のことって自分ではなかなか客観視できないもの。

私も、価値観発見ワークショップを散々やっているにも関わらず、自分のこととなると、見えていないところがあって難しいものなんです。自分の背中が直接自分で見ることはできないのと同じですね。

しかも人は日々変化し続けていきます、自分の価値もどんどん変化していきます。

自分では難しいな、とお感じの方は初回個別相談をぜひご利用ください。

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Voicyのミアビータチャンネルで毎週土曜朝8時のパーソナリティを担当しています。
音声では説明しきれない部分など、毎回加筆して作成しているのがこのnoteです。もしよければVoicyのほうもお時間がある時にぜひ聴いてみてくださいね。


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小川恵子
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