地上0.005メートルの浮遊感
ある日、足の裏から足首、ふくらはぎにかけて、鈍い痛みと気だるさで目が覚めた。筋肉痛にも似ているこの痛みに、当の本人は全く身に覚えがない。金縛りのようななにかとてつもない力が、私の両足にまとわりついているのではないか。もしや深刻な病か・・・と近い将来を想像し青ざめた。
まてよ、よく考えてみろ、この痛みには必ず原因があるはずだ。私は目線を自分の足から部屋へと移した。普段と変わりないように見えた1Kの小さな部屋だったが、よく見ると床に無造作に脱ぎ捨てられたTシャツやズボンが、風呂