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【迷子との言葉のないやりとり】

今日出会った迷子とのやりとり。
ギャン泣きで全然言葉を交わせなかったけれど、なぜか通じ合えた瞬間を感じた話。

待ち合わせ場所に向かう途中、道の中央で立ち尽くしている男の子が。
最初は後ろ姿しか見えなかったので
誰か一緒にいるのかな?
…と思いきや側を通るとギャン泣き。
10秒ほど見渡しても保護者らしき人が見当たらない。
たまたま隣り合わせた高校生、困り果ててる。

この子、間違いなく迷子だ…

どうしよう。
そこは観光客が多く、迷子の男の子の見た目は言葉が通じない可能性がありました。
何もしないで後悔するよりも行動した方がいい。
と思い即行動。
頬も真っ赤だし紙袋を持ってる手にも紐のあとがくっきりついてる。
相当長い間待っていたのでしょう。
迷子の子にちょっと挨拶して、言葉が通じるか確認。
ギャン泣きしてるけど多分大丈夫。
たまたま居合わせた高校生に私がインフォメーションセンターを探す間だけ見守りをお願いする。高校生快く了承。ありがとう。
すぐに戻り、インフォメーションセンターに行こうとお誘い。
全然動かない笑。

一緒に来た人を探してくれるところに行こう?
よくがんばったね。
大丈夫だよ。

と声をかけるとふっと糸が切れたように鳴き声が大きくなり、少し待っていたら落ち着いたようでした。ゆっくりとインフォメーションセンターに歩き出すとちょっと後ろからついてきてくれました。
到着後、係員さんにお願いしようとすると迷子の涙が止まらない。
そうだよね。
知らない人と知らない場所についてきたら、また違う知らない人いるんだもんな。

まだ不安だよね。
ここに来たら一緒に来た人ちゃんと探してくれるから。
私一緒にいられないけれど、ここのお姉さんが一緒にいてくれるよ。
大丈夫。

と言ったら少し落ちつきました。
だいぶ後ろ髪引かれつつ係員のお姉さんにお任せして解散。
最後までお名前も聞けなかったけど、
私の後ろをゆっくりとついてきてくれた瞬間、
『この人は大丈夫』って思ってくれたんだなと嬉しくなりました。
結局その後はわからず終いですが、きっと係員の優しいお姉さんが親御さんを見つけてくれたでしょう。
迷子とは一言も言葉を交わさなかったけれど通じ合えたような気がした出来事でした。

てんしゅ

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