"チャレンジする大人”がいないまちに、若者はとどまらない
地方に住む一人の大人として、このnoteを書きました。
地方ではよく、「若者が少ない」「若者が来ない」「若者が出ていく」といった話題が上がります。
先日、選挙前に、ことろど社・九州地域間連携推進機構・ACにちなん事業協同組合の代表である田鹿さんの記事を読み、宮崎も若者が少ないなと感じました。
でも、単純に若者向けにUIJターン施策を強化したところで、本当に若者が増えるのかと疑問に思ったので、考えをまとめてみます。
"チャレンジする大人”がいないまちに、若者はとどまらない
2017年の「地域の豊かさ調査」にて、日本には"チャレンジしている大人"が約44.7%(約5700万人)いるそうです。
そのうちの大部分は人口割合的におそらく都会にいます。“チャレンジしている大人”がたくさんいるまちには、誰もが挑戦していい雰囲気や、失敗や変化を許容してくれる寛容さがあります。
一方で、地方は人口割合的にも“チャレンジしている大人”が少なくなりがちです。そのため、閉塞感が漂いやすく、保守的な価値観が幅を利かせることもあります。
こうした状況は、地方で暮らす若者にとってはとても苦しいものです。
明るい将来・大きな夢を描けない
2017年実施の「学習意欲とつながりに関する調査(以降、学習意欲調査)」によると、「私は今後お金持ちになれる可能性がある」回答した割合が、政令指定都市では44.0%なのに対して、町村部では27.5%と15ポイント以上差があるそうです。
"チャレンジしている大人"が少ない環境で育つがために、自分の明るい将来や、大きな夢を描きにくいのだと思います。
ネガティブな空気が自己肯定感を削る
地方では、自分のまちを否定的に語る人が多く驚きます。謙遜のつもりかもしれませんが、若者はそうした何気ない大人同士の会話をよく聞いているものです。
否定的な言葉ばかりが飛び交う環境では、そこで暮らす自分自身さえも肯定的に感じられなくなってしまうかもしれません。
学習意欲調査でも「自分自身のことが好きである」という回答結果が、政令指定都市の子どもと比べて町村部の子どもは7.3ポイントも低いそうです。
まずは自分たちが"チャレンジする大人"になることが大切
「若者が少ない」「若者が来ない」「若者が出ていく」と言って、若者ばかりに目を向けていてもきっとダメなんだと思います。
まちの大人たち自身が"チャレンジする大人"になれているか、まずは自分たちを振り返る必要があるのではないでしょうか。
先日、Designship2024に登壇した際、登壇後若い女性から声をかけられました。
「私、宮崎出身なんです。宮崎にこんな面白い会社があるって知りませんでした。応援してます。」と言われました。
きっと、地域の大人達がたくさん挑戦する姿を若者は見てくれてる。
移住したらお金あげます。って言われても、きっと動かないでしょう。